リーダーの視点 鶴田東洋彦が聞く

リンベル・東海林秀典社長(2)「稲盛経営7カ条」念頭、社員を大切に

 --経営者としての心構えや目指す経営像は

 「京セラ創業者の稲盛和夫さんが中小企業経営者向け勉強会『盛和塾』で教えた『稲盛経営7カ条』を大事にしている。なかでも1条の『強烈な願望を心に抱く』、4条の『常に創造的な仕事を行う』、7条の『常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な心で』を心がけている。盛和塾メンバーだった25年前に、稲盛さんに直接お願いし特別に許可を得て小冊子『京セラフィロソフィの神髄をひもとく』をつくり、社員に持たせている。この通りに実行すれば素晴らしい経営ができる。今年の社員向け年頭あいさつでも『稲盛フィロソフィ』について話した。この思想が脈々と受け継がれていけば、リンベルは大丈夫だ」

 --そのために意識して取り組んでいることは

 「社員を大切にすること。リンベルの経営理念にも『社員の生きがいと豊かな暮らしを追求する』とうたっている、まじめで誠実な社員が多く、『厳選した多様なギフトで新しい価値との出会いを織りなし、人と人との心を紡ぐ先駆者となる』とのミッション(使命)やビジョン(未来像)を共有。改善に向けて日々努力を積み重ねている社員に報いるため、働きやすい職場環境を整えていく。まずは給料を上げたい。そのためにも売上高1000億円(2021年2月期は671億円)を目指す」

 「コロナの感染リスクに備えるため、『密になる満員電車に乗るな』『体温が高いときは出社しなくてもいい』ということで、テレワークと時差出勤を併用している。出社時刻を午前9~11時としたが、子供を保育園に連れて行くと12時になってしまうというなら、既存の社内ルールに縛られることなく個別対応すればいい。各社員の希望に応じて実施している」

 --座右の銘は

 「『ピンチはチャンス』。創業時の業態転換を含めバトルを繰り返してきたが、危機的状態に陥ってもチャンスととらえ、きちっとした行動、例えば社員のためになるかどうかを熟慮する。そのうえで下した結論を実行することで乗り越えてきた。このほかにも『創造と改革』も好きな言葉で、実践してきた」

 --創業時のバトルとは

 「家業はアルミ鍋や銅器など鋳物類の卸問屋(丸東商事、現在はリンベルの物流部門を担う)で、父が始めた。事情があって1981年に三菱重工業を辞めて地元に帰った。6年後に家業に見切りをつけてカタログギフト商売に転じた。この時に葛藤があったが、他社のカタログギフトは扱う商品が少なく、数点から選ぶというものだった。このため、より多くの商品から選べる仕組みをつくれば支持されると考え、『カタログギフトで勝負できる』と一念発起し進出を決めた」

 --休日の過ごし方は

 「取り立てて趣味というほどのものはなく、もっぱら東京と山形に住んでいる孫と遊んでいる。ゴルフも楽しみのひとつだ。食べ歩きも好きで、週に1度は一流の飲食店に行くことにしている」

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