金融

中国発の物価圧力が強まり 5月生産者物価指数、予想を上回る9%上昇

 中国の生産者物価は5月に2008年以来の高い伸びとなり、世界の物価圧力がさらに強まった。商品価格上昇が背景にある。

 国家統計局が9日発表した5月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比9%上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値は8.5%上昇、4月は6.8%上昇だった。

 消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.3%上昇と、エコノミスト予想の1.6%上昇を下回った。

 商品価格は今年に入り上昇しており、中国当局は原材料の供給拡大や投機・買い占めの取り締まりといった商品高抑制に照準を合わせた措置を打ち出した。

 ただ、消費者物価は比較的抑制されており、小売業は内需低迷の中でまだ値上げに踏み切っていない。

 ING銀行の大中華圏担当チーフエコノミスト、彭藹●(アイリス・パン、●=女へんに尭の旧字体)氏はブルームバーグ・テレビとのインタビューで、生産者物価の上昇が「消費者に全面的に転嫁されている可能性はなく、消費者物価にようやく影響し始めるのは10~12月期(第4四半期)かもしれない」と予想。海外市場の回復は始まったばかりで、中国南部の広東省における最近の新型コロナウイルス感染拡大が向こう数カ月にわたり消費者需要を弱めるだろうと述べた。

 ブルームバーグ・エコノミクスの分析によれば、これまでのところ金属価格上昇の影響が見られるのは主に鉱業や原材料処理に関わる上流部門で、家具や繊維など下流部門の価格上昇は限られている。

 当局の予想ではPPIは4~6月期(第2四半期)末まで上昇を続け、年後半に伸びが鈍化する公算が大きい。中国人民銀行(中央銀行)がインフレ指標に対応して利上げを行う公算は小さく、銀行システムの流動性についてもしっかりとバランスの取れた状態を維持するとエコノミストらはみている。(Bloomberg News)

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