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車を核に異業種の協業続々 タクシー窓に広告 EV試乗付き宿泊

 企業が業種の垣根を越えてクルマを核としたサービスで協業する動きが広がっている。新型コロナウイルス禍で利用が低迷するタクシーの窓にデジタル広告を表示したり、脱炭素社会の実現への貢献が期待される電気自動車(EV)の試乗体験をホテルの宿泊プランに取り込んだりするなど協業の手法は多様で、クルマの新たな価値の創出にもつながりそうだ。

 人気車で乗り味体験

 タクシー配車アプリを展開するソニーのグループ会社エスライド(東京)は、デジタルサイネージ(電子看板)を手掛けるニューステクノロジー(東京)と組み、タクシーの車窓にデジタル広告を表示するサービス「キャンバス」を5月31日から東京都内で開始した。

 車両の左後部座席の窓にガラス製の透明スクリーンを搭載し、車内の天井に設置したプロジェクターからカラーの画像を映す。日中でも視認でき、空車時に投影する。

 まずは国際自動車と大和自動車交通のタクシー100台で運用。来年には都内で3000台まで増やし、他の地域への拡大も検討する。

 両社では「取得した位置情報などのデータと連携し、ロケーションや時間帯に最適化した広告や情報を表示できるよう開発を進めていく」としている。

 コロナ禍でタクシーやバスの利用が低迷するのに対して、自家用車は密を避けられる移動手段として見直されている。

 フォルクスワーゲングループジャパン(VGJ、愛知県豊橋市)と東京マリオットホテル(東京)は、EV「e-ゴルフ プレミアム」の無料試乗体験付き宿泊プランを提供している。VGJは「実際にEVに乗った人はまだ少ない。人気車種で乗り味を体験できる機会を提供したい」としており、12月31日まで利用できる。

 車内には花粉などのアレルギー物質を吸着し、抗菌、抗ウイルスなどの機能を備えたフロアマットを装備。VGJは「車内をクリーンに保ちつつ都会のドライブを楽しめる最適な車両」とアピールする。

 外食でも販促活動にクルマを利用する動きがあった。

 マック店の限定付録

 日産自動車は日本マクドナルドと組み、10月に発売されるスポーツカー「GT-R NISMO」の2022年モデルをタカラトミーのミニカー「トミカ」にして、日本マクドナルドの子供向けメニュー「ハッピーセット」の付録として、4月30日~5月13日の期間限定で提供した。

 サイズは全長約9センチ、幅約4センチ、高さ約3センチで実車の約50分の1。グレーと金の2色を用意した。

 コロナ禍でファストフード店のドライブスルー利用客も増えるなか、自動車メーカーとのコラボレーションについて、日本マクドナルドは「互いの利益を一致させるのは実際には難しい」というが、日産との協業は「だからこそ意義が深い」としている。

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