自動車

トヨタ、他社へのワクチン接種支援 ノウハウ無償提供で集団免疫に一助

 トヨタ自動車が新型コロナウイルスワクチンの職場接種をめぐり、取引や資本関係がないグループ外企業への無償支援に乗り出すことが15日、分かった。効率的な工程など接種のノウハウを提供することで、比較的小規模な企業でも職場接種を運営しやすくし、社会全体が早期に集団免疫を獲得するための一助を担う。集団接種を手掛ける自治体の負担減にもつなげたい考えだ。

 トヨタ自体の職場接種は当面、約8万人が対象となることも判明。愛知県と東京の拠点のトヨタ社員約5万人に加え、子会社や出入り業者、取引先の部品メーカーなどに所属する約3万人が受ける。21日に開始する。

 トヨタは既に本社が立地する愛知県豊田市などへ人員を派遣。人とモノの流れを把握し、効率的に車両を造る「トヨタ生産方式」の考え方で接種の支援に当たっている。企業への支援は豊田市の現場で得られた知見を活用し、直接アドバイスする。会場の運営に不慣れな事業者にとっては恩恵がありそうだ。トヨタは事業者側からの打診に対応する。

 5月30日に開設された豊田市の接種会場ではトヨタの支援が反映され、来訪者の袖をまくるのに10秒、注射に90秒などと必要な時間を細かく想定。ルートを「一筆書き」とし、看板での案内を充実させ、係員が少なくても人がスムーズに流れるようにした。想定外の事態にはレイアウトをその都度変更する「カイゼン(改善)」で対応した。

 ワクチンの職場接種をめぐっては、中小企業では複数の企業で合わせて1000人の規模にする必要がある。会場運営の経験が乏しいことなどから政府への申請を躊躇(ちゅうちょ)する事例もある。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus