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トヨタ株主総会 迫られる脱炭素対応、IT人材も強化

 トヨタ自動車は16日、愛知県豊田市の本社で定時株主総会を開いた。世界的な半導体不足の影響が自動車業界に広がるなか、強固な調達網を生かして影響を最小限にとどめたトヨタ。海外市場の持ち直しなどを背景に新型コロナウイルス禍から堅調な回復を見せるが、脱炭素への対応も迫られている。豊田章男社長は「意志と情熱を持って行動する」と株主に宣言した。

 トヨタの令和3年3月期連結決算は、売上高が前期比8・9%減の27兆2145億円、最終利益は同10・3%増の2兆2452億円。4年3月期は増収増益を見込む。

 総会には株主383人が出席。コロナ感染症対策として例年より規模を縮小した。取締役9人の選任など3議案が提出され、賛成多数で全議案が可決された。

 トヨタは自動車の走行時の二酸化炭素(CO2)排出削減に向けて、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)などの世界販売を2030(令和12)年に、現状の新車販売台数の8割程度に相当する800万台を目標に掲げる。

 電動車のラインアップをそろえるトヨタの全方位戦略に株主の一人は、軸足をもう少しEVに移すべきだと指摘したが、開発担当の前田昌彦執行役員はEVに不満を持つ顧客の声を例に挙げ「いろんな選択肢を客に提示するのが一番良い」と回答した。

 また、「(CO2排出を実質ゼロにする)カーボンニュートラルは生産工程においても達成していくのが当然」(岡田政道執行役員)とし、車体の塗装工程で塗料をシールに置き換えるなどの工夫で、2035年までに全世界の工場でのCO2排出量を実質ゼロにする目標を掲げる。

 自動車業界では、自動運転や環境対応で重要度が増すソフトウエアをめぐる開発競争も激化しており、技術への投資や人材面の強化も求められる。

 トヨタの令和4年3月期の研究開発費は前期比6・4%増の1兆1600億円に上り、過去最高となる見通しだ。

 4年春の新卒採用では、IT分野など幅広い人材を確保するため、理系の大学や大学院の推薦を廃止。大卒、大学院修了の技術職はIT系の割合を3年春の2割から4~5割に拡大することを決めるなど、「100年に1度の変革期」と言われる自動車業界への対応を進めている。(宇野貴文)

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