金融

みずほ銀システム障害 変わらぬ企業風土改革課題

 みずほ銀行で相次いだシステム障害について、第三者委員会は運用面の未熟さが原因だと結論付けた。みずほ銀は2002年に発足後、2回の大規模なシステム障害を起こし、その度に再発防止策を実施してきた。だが、またもその教訓が生かされなかったことが裏付けられた。原因の根本にある「容易に改善されない体質と企業風土」の変革をどう図るかが、今後の最大の課題となる。

 今回のシステム障害の再発防止策として、みずほ銀の持ち株会社みずほフィナンシャルグループは、システム部門の責任者の補佐役に、日本IBMの幹部を起用する方向で調整している。この起用については、報告書でも「要所への外部人材の登用は、組織全体に新たな視点を持ち込み、企業風土を変える契機となり得る」として評価している。

 このほか、システム全体の安定稼働を確保する必要性から、機能強化や人員を強化し、組織全体として対応力の向上を目指す方針だ。

 だが、過去の大規模障害を起こした際にも、同様の再発防止策を採用してきたはずだ。それでも大きな変革を促せなかった背景には、みずほ銀の前身である第一勧業、富士、日本興業の3行の牽制(けんせい)関係が解消しないまま合併し、それぞれが利用していた富士通、日本IBM、日立製作所のシステムを存続させる形で統合したことにあるともされる。

 発足後、約20年が経過しても変わらぬ企業風土を変革させるのは容易ではない。主導権を明確にしてきた他のメガバンクとは異なる形で合併したみずほにとってはなおさらだ。報告書では「再発防止策は、組織、ルールや手続きを表面的、形式的に変更すれば足りるものではない」と指摘している。みずほには、企業風土の変革を妨げる根本原因が何かを正確に把握し、不断の改革の推進姿勢と強い覚悟が求められる。(西村利也)

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