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旅客需要そろり増加 空の便先週比3割増、お盆は昨年比3倍も

 9都道府県で緊急事態宣言の解除初日となった21日、空の便では国内線の予約件数が先週を3割上回るなど、旅客需要回復の動きが見え始めた。運輸各社は、新型コロナウイルスのワクチン接種進展とともに夏場には需要が伸びるとみて、増便などの対応をとる方針だ。

 宣言が解除されたとはいえ、利用客の姿はまばらな21日朝の羽田空港。幼い長男と兵庫県の実家へ久々に帰省する横浜市のウェブデザイナーの女性(34)は「またいつ状況が変わるか分からないので、帰れるときに帰ろうと思った」と話した。

 全日本空輸によると、21日の国内線予約数は前週の14日と比べて1・3倍の3万7000人。7月22~25日の4連休は昨年の2倍、8月のお盆期間は多ければ同3倍になると見込む。ANA東京空港支店の小山田亜希子支店長は「ワクチンを接種したおじいちゃん、おばあちゃんに会いに行く。そんな夏になればと期待している」と話す。

 日本航空も当初の計画と比べた国内線の運航率を今月の61%から7月は76%に引き上げる。同月の4連休には86%に達する見込み。

 また、JR東日本は指定席券の発売を見合わせていた7月1~15日の在来線特急の一部、JR東海は同21~31日の東海道新幹線の臨時列車について、それぞれ運行することを決めた。

 観光旅行の需要は現時点で戻っていないが、旅行大手「JTB」の担当者によると、ワクチン接種の進展もあって問い合わせは増えているといい、「ようやく近場の観光地を中心に検討が始まった感じだ」と期待を高めている。

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