4選を果たした川勝平太静岡県知事は22日、知事選後初の定例記者会見に臨み、リニア中央新幹線計画について水資源や生態系への影響が回避できない場合は、地元自治体と相談した上で「自民党と協力してJR東海にルート変更や工事中止を訴える段取りになる」と述べた。
これまでも県内を通過しないルートへの変更について言及していたものの、JR側に要請する可能性を明言したのは初めて。
川勝知事は、知事選で自民推薦の元国土交通副大臣、岩井茂樹氏が地元の意向を受けた変更や中止の可能性に言及しても党側は止めなかったと指摘して「私は自民党全体の方針と受け止めた」と主張。条件がそろえば国政与党との“共闘”を呼び掛けるとした。
要請の前提条件は、リニア工事の環境への影響を検討している国の有識者会議や県の専門部会が水資源と生態系を守れないとの方向性を導き出し、地元が変更や中止を求めることだとした。川勝知事は「その可能性は極めて高い」とした。