テクノロジー

和歌創作AIに歌人も絶賛 中国の西安交通大の教授ら開発

 日本古典文学の研究をしている中国西安交通大学(陝西省西安市)の金中・教授がこのほど、和歌を創作する人工知能(AI)プログラムをコンピューター技術者らと共同開発した。日本の歌人も「新古今和歌集など八代集にあってもおかしくない出来栄え」と高く評価している。

 金氏らはAIによる和歌翻訳を目指す過程で、創作プログラム「wakaVT」を開発。コンピューターに万葉集をはじめ20万首近くの和歌を覚えさせ、ディープラーニング(深層学習)を用いてAIの創作力を磨いた。中国は国家戦略としてAIを重視している。

 「明けてゆく 峰の木の葉の 梢より 遥かに続く さ牡鹿の声」

 「み吉野の 山ほととぎす 長き夜の 山の都の 春を待つかな」

 いくつかのキーワードを入力するとAIが蓄積したデータから適切な言葉を選び、こうした和歌を自動で作る。

 作品を鑑賞した歌人・作家の小佐野弾さん(台北在住)は「和歌として文法や語彙も比較的自然だ」と指摘。「日本の短歌AIよりも良い出来だ。古典和歌は現代短歌に比べ読み方や言葉の意味が類型化しているからAIには作りやすいのかもしれない」と分析した。

 金氏は1995年に東京外語大に留学、和歌や漢詩の研究で計11年、日本に滞在した。現在は西安交通大で日本文学を教えている。「AIには人間に思いつかない発想があるし、人間ならではの文学性がどこにあるのかという根源的な問題を考えるきっかけになる」と話し、新プログラムの活用に期待している。(北京 共同)

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