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東芝、永山取締役会議長ら2人の再任を否決 後日臨時総会 

 東芝は25日、東京都内で定時株主総会を開催した。昨年の株主総会で、「物言う株主」の議決権行使などを妨害したとされる問題をめぐり、焦点となっていた取締役の選任案について、永山治取締役会議長と小林伸行監査委員会委員の再任が否決された。

 東芝は同日午後、可決された取締役9人の新体制による取締役会を開き、議長や各委員会の選任などを行い、今後の方針について協議。東芝は後日、新たな社外取締役を迎え入れるため、臨時株主総会を開催する方針で、否決された2人の補充を行うかなどについても検討する。

 東芝の株主総会をめぐっては、今月10日に公表された外部弁護士による調査報告書が、昨年の定時株主総会について、東芝と経済産業省が株主提案権や議決権の行使を事実上妨げようと画策したなどとして「運営が公正とはいえない」と認定した。この日の総会では報告書の説明も行われ、綱川智社長は「株主をはじめとする利害関係者との信頼回復に努める」と述べた。

 報告書の公表を受け、東芝は13日に監査委員会委員長の太田順司氏ら社外取締役2人の退任を発表し、取締役選任案を修正。しかし、選任案に残った永山氏や小林氏についても、取締役会議長や監査委員としての役割が果たせていないなどとして退任を求める声が上がり、株主の判断に注目が集まっていた。

 株主を妨害したとする問題について、東芝は今後第三者を交えた検証を行い、原因の究明と再発防止策を公表する。

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