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ウィンドウズ11は在宅機能を強化、「10」利用者は無料更新も

 【ワシントン=塩原永久】米マイクロソフト(MS)は24日、新しい基本ソフト(OS)「ウィンドウズ11」を発表した。OSの刷新は約6年ぶり。ビデオ通話機能を強化し、在宅勤務や遠隔授業を支援。タブレット端末のOSとして使用する場合、画面上のキーボードや音声による入力の使い勝手を向上させた。現行のウィンドウズ10の利用者は無料で更新できる。

 ウィンドウズ11は年末までに提供を開始する。2015年に発売された現行の「10」は、25年にサポートを終了する予定という。

 新型コロナウイルス禍で利用が増えたビデオ通話やチャットのアプリ「チームズ」をウィンドウズ11のOSに統合。通話やチャットの機能を、すぐに立ち上げられるようにするなど使いやすくした。

 デスクトップのデザインを変更し、これまで左寄りだったアイコンを中央寄りに表示。タブレット端末での使用時に、画面上に表示されるキーボードのデザインも一新し、利用者の声による音声入力の精度を高めたとしている。

 スマートフォン用OSの「アンドロイド」向けアプリについては、アマゾン・コムのアプリ販売市場を通じて一部が利用可能になる。MSが運営するアプリ市場では、アプリ開発者がMSに手数料を支払わなくてもよい仕組みを導入する。

 米アップルがアプリ市場で開発者から30%の手数料を徴収し、高すぎるとの批判がある。MSは利用可能なアプリを増やし、開発者が参入しやすくして、アプリ市場で先行するアップルなどに対抗する狙いがあるとみられる。

 MSのナデラ最高経営責任者(CEO)はオンライン発表会で「世界は開放されたプラットフォーム(サービス基盤)を必要としている」と述べ、アップルへの対抗心をのぞかせた。

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