金融

経済安保協議の新組織発足へ 経団連企業が中心 

 経団連に加盟する大企業を中心に経済安全保障について協議する新組織「国際経済外交総合戦略センター」が発足し、7日に初会合を開くことが2日、分かった。榊原定征(さだゆき)経団連元会長が理事長を務める。企業活動が国家の安全保障に直結するケースが出てきており、技術管理のあり方や機微な情報にかかわる人材育成など幅広い分野について議論する。

 同センターの運営には経団連が協力し、すでに約30社が参加。経団連によると、秋までに約60社に増える見通し。7日は「第1回経済安保セミナー」と銘打ち、谷内正太郎前国家安全保障局長が経済安保の課題などについて基調講演する予定だ。

 活動方針としては、中国が経済的な手段で他国の外交や企業活動に影響を与える「エコノミック・ステートクラフト(経済外交策)」と呼ぶ戦略を展開していることを踏まえ、国家安全保障局(NSS)や外務省、警察庁などの関係省庁や政党との連携を深め、民間からも情報発信を強める考えだ。

 経済同友会は4月、「強靱(きょうじん)な経済安全保障の確立に向けて」と題する提言を公表し、新型コロナウイルスの収束後も「経済力や先端技術を武器として新たな国際秩序が構築される、『非常時下』の状態が続く」と指摘した。関西経済同友会の安全保障委員会も5月、初めて「経済安全保障」のキーワードを盛り込んだ提言を発表した。

 政府も官民で経済安保を協議する場の構築を急ぐ。自民党のルール形成戦略議員連盟(会長・甘利明税調会長)が5月にまとめた提言で、経済安保戦略の課題を議論するために関係省庁や経済団体、学術界が一体となった協議会の設置を求めたことなどを踏まえ、政府は秋にも新たな会議体を立ち上げる方向で調整を進めている。

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