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ストレッチャーに取り付ける簡易型クリーンドームが登場 患者搬送時の感染を防止

 首都圏を中心に、新型コロナウイルスの感染再拡大が鮮明となる中、患者搬送時の2次感染を防ぐ簡易型クリーンドームがお目見えした。患者を搬送するストレッチャーなどに取り付けることで、患者からの飛沫(ひまつ)が飛び散るのを防止する。「HAPPY BIRD(ハッピーバード)」という商品名で、救急医療システムを手掛けるバーズ・ビュー(東京都文京区)が販売しており、国内の医療機関などのほか、インド、マレーシア、ザンビア、バングラデシュへの輸出も検討している。

 ハッピーバードは、ロボット技術開発のeロボティクス(福島県南相馬市)が、鳥取大発ベンチャーのメディビート(鳥取県米子市)などと開発した。

 段ボールと透明なシートでできたカバー(ドーム)で患者を覆い、別売の排気ユニットによってドーム内の気圧を低く保つことでウイルスの飛散を防ぐ。ドーム内の空気はHEPAフィルターを通して排出するため、搬送時や検査時の感染を防ぐことができる。価格は1万6500円。排気ユニットはオープン価格。

 eロボティクスは患者を覆うドーム部分を再利用するタイプのクリーンドームを開発、救急外来のある医療機関や、各地の消防本部などに納入した実績を持つ。ただ、除菌作業を行う際の感染リスクに課題があり、使い捨てできる安価な製品を求める声が出ていた。このため、使い捨て医療機器のノウハウを持つメディビートのほか、福島医大や鳥取大医学部などと開発を進め、商品化した。

 販売を担当するバーズ・ビューでは「コロナ感染の疑いがある患者の一時的な隔離システムとして使用してもらえたら」と話している。

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