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東京メトロ株、国と都が半分ずつ売却 上場へ国交省有識者委

 国土交通省の有識者小委員会は15日、東京メトロの株式売却に向けた答申をまとめ、赤羽一嘉国交相に提出した。全株式を保有する国と東京都がそれぞれ半分ずつを売却し、当面は経営を支えられる状態を保って上場するのが適切とした。東京メトロの上場をめぐっては、これまで国と都の姿勢に隔たりがあり議論が停滞していたが、前進する可能性が出てきた。

 現在、東京メトロ株は国が53・4%、都が46・6%を保有している。答申では「より多様な株主を受け入れること」を通じ、サービス向上や経営の柔軟性を高める必要性などを指摘。一方で路線の延伸計画などを確実に実施するため、引き続き国と都が株式の半分を保有すべきだとした。

 完全民営化の方針は既に閣議決定されており、東京メトロ法の付則に「できる限り速やかに株式を売却する」よう明記されている。その後、東日本大震災の復興財源として、国が令和9年度までに売却することも法律で定められ、今回の答申でも「将来世代に負担を先送りしないためにも、株式売却を早期に進めていく必要がある」とした。

 都側は都営地下鉄との統合も視野に入れ、東京メトロの経営に対する影響力を強めたいとの考えから、株式売却には消極的だった。だが、小委は「国と都が共同で手続きを進め、(株式を)同時・同率で売却することが重要」と指摘。ただし、売却時期については言及しなかった。

 そのほか、8号線(有楽町線)の延伸など都が要望していた新規区間整備についても、地下鉄ネットワークの充実が必要との観点から早期着工を促した。

 答申を受け、赤羽氏は「地下鉄ネットワークの拡充、完全民営化の促進、震災復興の財源確保という長年の課題を同時に解決する道筋を示していただいた。株式の確実な売却など必要な取り組みを進める」とコメントした。

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