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西部ガスが露ノバテクからLNG輸入

 西部ガスは19日、ロシアのガス生産・販売大手、ノバテクが北極圏ヤマル半島で生産した液化天然ガス(LNG)約7万トンを、ひびきLNG基地(北九州市若松区)で受け入れたと発表した。中国など海外への転売を目指す。同社は3月までに、ひびき基地から中国・上海向けにコンテナでLNG1万2千トンを輸出していた。

 ノバテクの大型砕氷LNG船が、ベーリング海経由の東回りでひびき基地まで運航した。同基地がロシアからの大型船を受け入れるのは初めて。同基地の容量はタンク2基で約16万5千トンで、今回の輸入量は約4割にあたる。都市ガスに用いる通常の長期契約による調達時期を調整し、空き容量を捻出した。西部ガスは同基地をアジア地域でのLNG取引の拠点とすることを目指している。

 また、ノバテクが荷主となった砕氷LNG船は厳冬期の今年1月には、ヤマル半島のサベッタ港から中国・江蘇省まで航行していた。地球温暖化に伴う海氷の減少は、北極海航路には追い風になる。ロシアの北極圏開発を統括するトルトネフ副首相は2月中旬、同航路について「ロシアにとって最も重要な輸送路になる」と述べている。

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