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五輪ボランティア、なりすましに懸念 辞退者がポロシャツなど転売か

 東京五輪・パラリンピックのボランティアに支給されたユニホームなどがフリーマーケットアプリやオークションサイトで相次いで転売されている。このほかSNS上にはスタッフの登録証となるIDカードの細部が写った画像も投稿されているのが確認されている。こうした転売や投稿は、なりすましなどで悪用されるおそれもあり、テロ対策などセキュリティー上の懸念が生じている。

 フリマアプリの「メルカリ」やオークションサイト「ヤフオク!」などでは、〈オリンピック ポロシャツ〉〈オリンピック 新品〉などの名目で、ボランティア参加者用として配布されたユニホームが転売されている。ポロシャツ1着が1万円以上で売却されていたものもあった。ほかにもノートやグッズなどボランティアに支給されたものが出品されていた。

 大会組織委員会はこの事実を把握し、サイト運営会社に出品の削除を依頼したが、それ以降も出品がなくなる様子はない。

 新型コロナウイルスの感染再拡大の影響もあり、大会ボランティア約8万人のうち約1万人が辞退。そうした人が出品しているとみられる。

 ボランティアの参加規約では、支給品を出品したり第三者へ譲渡したりすることを禁じ、活動を辞退する場合は返却するよう求めている。東京都も、道案内などを担う都市ボランティアに対し、大会終了前に支給品を譲渡することは認めていない。

 組織委は「目的外使用は極めて遺憾。規約を再周知し、研修でも呼び掛ける」としている。

 一方で、写真共有アプリ「インスタグラム」などにはボランティアを続けるとみられる人の投稿が目立つ。「#オリンピックボランティア」などとのハッシュタグ(検索目印)を付けた投稿の中には、スタッフの登録証となるIDカードの氏名や役職名、バーコードまで写っている画像もあった。

 いずれも法律に触れる行為ではないが、セキュリティー上で懸念がある。

 日本大危機管理学部の福田充教授は、テロなどの危険が生じた際に、「ユニホームを着ている人が正規のボランティアかどうか、確認する手続きが必要になってくる」と、警備側の負担が増大する点を問題視。無観客の会場内で「選手に接触しようとするなどの行為が生じる可能性もあるのではないか」と危険性を指摘する。

 福田氏は転売や個人情報が分かるような投稿について、「人々の倫理観に訴えることが必要」とし、「ネットオークションやフリーマーケットなどの運営企業が日本オリンピック委員会(JOC)などと連携し、転売をやめさせるように動くべきだ」と、運営側による規制強化を訴えている。

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