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関西国際空港、ターミナル新設当面見送り 

 関西国際空港などを運営する関西エアポートが関空の新規ターミナルの建設を見送ることが20日、分かった。新型コロナウイルスの影響で投資リスクが表面化したことを受け、2025(令和7)年の大阪・関西万博開催後も当面、新設は行わず、少なくとも今後10年は既存の2つのターミナルを活用する。

 山谷佳之社長とブノア・リュロ副社長が産経新聞のインタビューに答えた。また、関空内の情報を一元管理する新システムを導入すると明らかにした。空港運用の効率化を図ることで、万博後に期待される需要拡大に備える。

 コロナ禍前、山谷社長は訪日外国人客の急増に対応するため、1期島の第1ターミナル(T1)を改修した後、2期島の遊休地で第3ターミナル(T3)を建設する将来的な構想を示していた。しかし新型コロナの影響で令和2年の総旅客数は前年比79%減の656万人に落ち込み、平成6年の開港以来過去最低を記録。事業モデルの見直しを迫られ、「現在あるターミナルを徹底して使う」方針に転換し、当面T3新設はないことを明言した。

 既存ターミナルの効率的な活用を可能にするのが10月に運用開始する新システム。航空機の発着時間や駐機場所、旅客のチェックインの状況など、これまで各部門が電話やファクスを使って共有していた情報を、統一データベースで一元管理する。混雑時にも適切に航空機や旅客を振り分けられるといい、山谷社長は「導入経費はターミナル新設の1%以下で、省エネにもつながる」とする。

 関西エアは5月、T1の改修に本格着工。万博開幕までに国際線旅客の受け入れ能力を年間3千万人から4千万人に引き上げる計画で、経費は防災対策費を合わせて約1千億円を見込む。旅客数について山谷社長は「ワクチン接種が進めば、まず国内線で10月ごろから回復する可能性がある」との認識を示し、「新システム導入で能力拡張を確実にする」と強調した。

(牛島要平)

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