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三井ホームが木造マンション展開 東京・稲城に第1号物件

 三井ホームは、5階建て程度の中層マンションの木造化を進める。第1号物件を東京都稲城市で建設しており、同社では今後、木造マンションを「MOCXION(モクシオン)」のブランド名で展開する。木造建築は鉄筋コンクリート(RC)造りに比べ、断熱性が高く、エネルギー消費量を削減できるといったメリットがあるが、強度や遮音性などで課題があった。三井ホームは新技術でこうした課題を解決、RC造りと同等の性能を確保した。

 稲城市の木造マンションは5階建て。高い強度が必要な1階部分はRC造りだが、2~5階部分は木造だ。昨年11月に着工、今年11月に完成予定で、全51戸を賃貸住宅として提供する。

 中層マンションを木造にするため、新技術を開発し取り入れている。国内で中層建築物を木造化する場合、規定の構造性能と耐火基準を満たすには構造壁を厚くしなければならず、その際に部屋が狭くなることなどが設計上の課題となっていた。三井ホームでは高い強度を持つ構造壁を開発、従来の半分程度の厚みで済むようになった。遮音性についても制振パッドなどを組み合わせた床材を開発、RC造りと同等とした。

 木造としたことで断熱性が高まり、一般的な賃貸住宅に比べて電気など生活する上で必要なエネルギーの消費量を30%低減。鉄やコンクリートに比べて製造や加工に要するエネルギーが少なくて済むため、建設時の二酸化炭素(CO2)排出量も半減できるという。

 新型コロナウイルス禍からの経済回復が進む米中で木材需要が高まり、日本の輸入木材価格が高騰し、現在は「ウッドショック」とも呼ばれる状況になっている。稲城のマンションでは床材を中心に全体の10%ほど国産材を使用しており、国内林業の振興にもつなげたい考えだ。

 輸入木材市況の先行きは見通しづらいが、断熱性や工期の短さなど、木造マンションには多くの利点がある。同社では「木で建てない理由はない」としており、今後は分譲マンションへの展開も視野に入れている。

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