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復活のカギは“ぜいたくな旅” 今夏の旅行需要、昨年からは持ち直し

 旅行業界にとって最大のかき入れ時である夏の旅行シーズンを迎えた。旅行各社の予約は、新型コロナウイルスの影響がない一昨年比で7~8割減と低迷し、今年も本格回復にはほど遠い状況だ。ただ、同様にコロナの影響があった昨年比ではおおむね2ケタの増加となっており、改善の兆しもみえてきた。地方のリゾートの人気が高いといい、単価の高い国内旅行をどう増やしていくかが復活のカギとなりそうだ。

 「コロナ前と比べれば回復とは言い難い」。旅行会社の担当者はこう口をそろえる。JTBの店頭での予約人数は7、8月とも一昨年比で70%減、日本旅行も70~80%減。阪急交通社も「他社と同水準」という。

 ただ、昨夏からは改善した。7月は阪急交通社で74%増、JTB、日本旅行は40%増。人気を集めるのは「自然の多い地方リゾートで、部屋食や温泉付き客室など個室でゆっくり過ごせるホテルや旅館」だ。関西では和歌山・白浜や兵庫の淡路島や有馬、少し足を延ばした金沢も注目されているという。

 一方、関西発の旅行先で上位の常連だった東京は低迷。緊急事態宣言が発令されたことや東京観光とのセットが多い東京ディズニーリゾートの入場制限が続いていること、都市部は密になりやすいとのイメージがあり避けられたことなどがあるという。

 昨年比では増加傾向にある7月だが、8月をみると昨年は政府の観光需要喚起策「Go To トラベル」が本格化していたこともあり、一転して減少となっている旅行会社もある。「Go To」は一時停止が続いており、9月以降も昨年の水準を下回る可能性がある。引き続き、旅行需要の先行きは厳しい。

 ただ、海外旅行ができない分、国内旅行の宿や食事を重視する向きもみられ「客単価は上がっている」(JTB)という。各社は国内の「ぜいたくな旅」のアピールに全力をあげる考えだ。(田村慶子)

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