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「コスメの王様」モデルの広告手腕に迫る 企画展開催

 産経新聞本紙で連載中の小説「コスメの王様」のモデルで、“東洋の化粧品王”と呼ばれたクラブコスメチックス(大阪市西区)の創業者、中山太一氏(1881~1956年)がいち早く企業活動に取り入れた広告の歴史を振り返る企画展が2日、同社で始まった。世間を驚かせた広告手法の具体例を知る機会になる。9月30日まで。

 同社は明治36(1903)年に舶来雑貨の専門店「中山太陽堂」として神戸市で創業。39年に発売した、天然植物性原料を使った粉末洗顔料「クラブ洗粉(あらいこ)」が1年余りで約400万個を売り上げる大ヒットを記録し、当時は「湯屋(銭湯)の前を通るとクラブ洗粉の匂いがする」と評判になった。中山氏は創業時から新聞や雑誌などを活用した広告戦略の指揮をとり、当時まだ珍しかった写真を使った「美人広告」や飛行機での景品券散布なども行った。

 2日から始まった企画展の会場となる同社文化資料室では美人画の名手として知られる日本画家、北野恒富のポスター「朝のクラブ歯磨」や芸(げい)妓(ぎ)を起用した広告、観光に着目した駅弁包み紙など、同社が所蔵する写真やポスター、新聞・雑誌広告など約100点を展示。また、現存するものでは日本最古とされる宣伝用アニメーションフィルムも上映、当時の生活や文化をうかがうこともできる。

 同社は昭和46年に現在の社名に変更したが、クラブ洗粉は発売から118年を経た現在も、発売当時と品質やパッケージはほとんどそのままでロングセラーを続けている。

 開館時間は午前9時半~午後5時(8月12~14、16日と日祝日を除く)で、事前予約制。入場無料。予約・問い合わせは文化資料室(06・6531・2997)。

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