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「夏の需要が完全になくなった」 緊急事態宣言拡大 宿泊、運輸業界に嘆き

 2日から大阪府など4府県への緊急事態宣言発令と5道府県に「蔓延防止等重点措置」が適用されることで、サービス業への打撃が懸念される。特に夏の書き入れ時を迎えた観光、運輸業界には追い打ちとなりそうだ。国内旅行は増加の見込みもあっただけに出ばなをくじかれた格好で、今年も厳しい状況が続く。

 「これで、夏休みの旅行シーズンの需要が完全になくなった」

 関西を中心にホテルチェーンを展開する阪急阪神ホテルズ(大阪市)は肩を落とす。大阪新阪急ホテルなど大阪市内や東京都内の直営5ホテルの31日までの休業を決めた。緊急事態宣言を受けた休業はすでに4度目。「『また休業か』という気持ちだ」と嘆く。

 観光庁が7月30日発表した国内宿泊施設の客室稼働率(6月、速報値)は、28・7%。今年に入ってから20~30%台と低空飛行を続けている。

 ただ、緊急事態宣言の拡大前には、今夏の国内旅行人数は前年比5・3%増の4千万人との推計(JTB)もあるなど改善傾向も見せ始めていた。それだけに冷や水を浴びせられた格好だ。

 クラブツーリズムは、宣言が発令される4府県を8月2日以降に発着する添乗員付きツアーの原則中止を決めた。消費者側でも、予定していた旅行を見直す動きも予想される。

 運輸業界の打撃も大きい。JR西日本は7月30日、今期の連結業績予想を下方修正し、2期連続の最終赤字になるとした。坪根英慈常務執行役員は「(お盆などの)『書き入れ時』に緊急事態宣言が発令されるというのは痛い」。

 主力の山陽新幹線の利用は、コロナ禍前と比べ、3割程度の水準にとどまる。当初、8月には回復に転じると予想していたが、後ズレする見込みだ。坪根氏は緊急事態宣言の影響について「まだ織り込み切れていない部分もある」とし、業績がさらに下振れする可能性も示唆した。(田村慶子、黒川信雄)

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