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埼玉の農産物を東武東上線で輸送、池袋駅で販売

 東武鉄道は、埼玉県東松山市や同市周辺で収穫され売り場に出された農産物を、東武東上線で池袋駅(東京都豊島区)へ運んで販売する取り組みを始めた。企業が食品などの貨物を鉄道に持ち込んで運ぶことができる「有料手回り品料金制度」も導入し、食品ロスの解消を図る。新型コロナウイルス感染拡大で乗客数が減少する中、鉄道輸送の新たな形を模索する。

 農産物を売る池袋駅の「TABETEレスキュー直売所」は2日に本格的な運用が始まった。

 食品ロス削減に向けた事業を展開する「コークッキング」が、東松山市周辺の直売所に並んでいた農産物を買い取り、森林公園駅(埼玉県滑川町)から池袋駅に輸送。同駅南口改札の券売機前で週3回、午後6時半から約2時間、割安な価格で販売する。

 農産物は新鮮さが売りだ。初日はナスやトマト、オクラなど約10種類が販売され、約2時間で売り切れたという。

 東武鉄道はコークッキングなどと3月から農産物輸送の実証実験を重ねてきた。実験に参加した生産者からは「農産物を捨てずに済んでありがたい」、客からは「お得に野菜が買えていいこともできる」と好評で、本格運用を決めた。

 この取り組みを支えるのが、東武鉄道が2日に導入した「有料手回り品料金制度」だ。

 企業や団体の従業員らが利用区間の運賃と「有料手回り品料金」(小児運賃相当)を支払うことで、総重量が30キロ以上など通常の手回り品の制限を超えた貨物を電車内に持ち込むことができる。

 農産物やお土産品などの輸送を想定しており、定期利用や特急電車の利用も可能だ。制度を利用するには、事前に東武鉄道と貨物や区間などについて打ち合わせた上で承認を受けることが必要となる。

 東武鉄道の担当者は「旅客輸送にとどまらない鉄道輸送の活用方法を模索し、地域活性化に貢献する」と話している。(中村智隆)

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