農林水産省は6日、大阪堂島商品取引所が申請していた試験上場中のコメ先物取引の本上場移行を不認可とした。同日、堂島側に通知した。堂島は試験上場の延長申請をしないとしており、国内唯一のコメ先物市場は試験上場期限の7日をもって廃止となる。
コメ先物は戦前に廃止されたが、平成23年に試験上場が開始。当初は取引高の低迷に苦しんだが、この2年の取引高は過去最高水準になっていた。
試験上場は2年の期限があり、堂島は4度の延長を繰り返し市場を存続させてきた。農水省は、取引高は十分だが、参加者数が少ないなどとして、本上場の基準を満たしていないとの判断を示していた。
堂島は4月、会員組織から株式会社に移行。ネット金融大手のSBIホールディングスや海外金融機関などが出資した。今後は貴金属などの先物取引を始め、総合取引所になることを目指している。