消滅コメ先物市場(上)

鉄壁の農政トライアングル 「発祥大阪」でのコメ先物敗北 (2/2ページ)

 自民の農水族の一人は「上場なんか認められるわけがない。コメは日本の主食。投資と同じように考えるなんて」と強調。衆院選を控えていることも、強硬姿勢に拍車をかけた。

 政策形成に影響を及ぼす与党。農水省がその意向に反した政策は取りにくいとみる向きは強い。山下は「自民、JA全中、農水省の3者による農政トライアングルを突き崩せなかった」と分析する。

 堂島の事実上の筆頭株主であるSBIホールディングス社長の北尾吉孝は「(コメ先物を否定するなら)金融も経済も知らない、世界を相手にしない集団でしかない」と農水族を批判する。世界の金融市場は、先物をはじめとしたデリバティブ(金融派生商品)が主要な役割を果たしているとの立場からだ。

 堂島の幹部は「自民の族議員が決める話ではない。農水省が決める話なのに」と悔しがる。

 8月5日、堂島にとって最後の説得の機会となる意見聴取が開かれたが、結論は変わらなかった。業界のトライアングルに風穴を開けられないまま、コメ先物は終幕する。(敬称略)

 国内唯一のコメ先物取引を手掛けてきた大阪堂島商品取引所。コメ先物は何につまずいたのか、今後大阪が目指す「国際金融都市構想」にどんな影響を及ぼすのか、検証する。(※【消滅コメ先物市場(中)】は明日8月15日に掲載します)

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