テクノロジー

AIで物流施設を統合管理、ベンチャーのGROUND 作業効率「20%程度向上」

 搬送ロボットなどを手掛ける物流技術ベンチャーのGROUND(グラウンド、東京都江東区)は、人工知能(AI)を使って物流施設の運用を効率化できる統合管理システムを開発した。施設内で稼働する各種ロボットやソフトウエアを一元管理できるほか、最適な荷物の保管場所や品出しの順序をAIが分析して提案する。直接販売のほか、提携先の日本ユニシスを通じて提供する。

 新開発のシステム「GWES(ジーダブルイーエス)」は、メーカーの異なる物流施設内の各種機器の稼働状況や在庫をAIが常時分析。これにより作業の進(しん)捗(ちょく)をパソコンやスマートフォンで簡単に把握できる。また、デジタル化した施設内の地図情報との連携により、作業員や搬送ロボットなどの移動距離が最も短くなる運搬ルートや効率的な保管場所、品出しの順序をAIが解析し、最適な運用管理を支援する。グラウンドの宮田啓友社長は、同システムで「作業効率を20%程度向上できる」としている。

 新型コロナウイルス流行に伴う在宅時間の拡大で、宅配便の輸送量が急増。物流業界では入庫から出庫までの施設内の運用の効率化が求められている。ただ、異なるメーカーの物流機器やソフトウエアが混在する施設全体の運用管理の自動化は難しいため、作業手順を書面でやり取りせざるを得ないことなどが課題となっているという。

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