トップは語る

日本フルードパワー工業会会長の安藤毅さん(65) 水素社会へ油空圧利用の将来像発信

 --油圧・空圧など流体で物を動かす「フルードパワー」機器はものづくりに欠かせない。市場環境は

 「昨年は新型コロナウイルス禍の影響から油圧機器の出荷が前年比2けた減と落ち込んだ。半導体製造向けなどが牽(けん)引(いん)し好調だった空気圧機器も前年比横ばいにとどまった。ただ今年4、5月には油圧が前年同月比40%増、空気圧も4月が24%増、5月に41%増と回復してきた。とはいえ、半導体の供給不足や中国市場の停滞感など懸念材料もある。先行きは不透明だ」

 --フルードパワー業界の展望は

 「空気圧については半導体や自動車、食品工場などでの組み立てや搬送ラインの省力化・自動化で利用が拡大し、今後は医療や介護分野などでの活用も期待されている。一方、油圧は機器や装置の電動化が進み、油圧式から電動式に置き換わっている産業もある。油圧と電動のハイブリッド化も進んでおり、今後の発展には技術革新が欠かせない。こうした中で、工業会としては研修事業の拡充を柱とする人材育成、統計や規格の標準化活動などからなる基盤整備、そして省エネ・省資源をはじめとする環境・エネルギーに対する取り組みを強化推進し、産業の未来を切り開きたいと考えている」

 --10月には最新の油空圧関連機器・サービスを集めた「IFPEXフルードパワー国際見本市」を開催する

 「見本市では今後の水素社会構築に向けた取り組みやロボット分野など、油空圧利用の将来像を発信する。併せて人材育成などの取り組みも紹介する。今回の見本市のテーマは、『新たな時代に向けた挑戦』だ。新型コロナウイルスの感染対策を徹底した上で、産業の未来と、そこに向けた挑戦を広くアピールする」

 【プロフィル】安藤毅(あんどう・つよし) 昭和56年東京計器入社。CSR推進担当兼社長室長、取締役執行役員などを経て平成29年常務、30年から社長。令和元年日本フルードパワー工業会理事、2年5月から同会長。熊本県出身。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus