--医師紹介サービス「民間医局」や医学生・研修医向けの就職説明会「レジナビフェア」などを展開している
「民間医局には約13万4000人の医師・医学生や約1万3000の医療機関が登録している。全国に17拠点を持ち、地域に密着しながら、年間約5万件に上る医師紹介を行っている」
--コロナ禍以前から国内では医師不足の課題がある
「確かに医師不足だが、(平時には)実は足りているところもある。地域や診療科で偏在している。昼間勤務の医師は多いが、夜間当直や救急医が少ない。いろいろなところで偏在があり、ここを是正しないと、医師不足の課題は解決できない」
--こうした環境で、どのような取り組みを行っているのか
「われわれの事業の特長は、一人一人にインタビューして、紹介する形を採用している。例えば、地域偏在に関しては、医師と話してみると、自分がやりたい環境が整えば、場所は関係ないという方もいる。スキルアップできる医療機関だと紹介すれば、抵抗感なく、受け入れるケースもある。診療科の偏在では、スキルアップを目指す若手医師が集まるサイト『民間医局コネクト』を作り、なり手の少ない外科などのセミナーを開いている。私が編集長を務める『ドクターズマガジン』でも挑戦する医師や実績を残したドクターを紹介し、若い先生の道しるべになる情報を提供している。まずは知ってもらうことが大切だと思う」
--今後の目指すべき方向性は
「一民間企業として、医療に貢献したい気持ちがある。そのためには当社のコンサルティング能力を上げ、課題解決のサービスのレベルを向上させる必要がある。医師のキャリア形成、医療機関の課題解決に貢献すると同時に業績も上げていきたい」
うしお・しゅうろう 武蔵大経卒、昭和63年に第一証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)に入社。平成13年にメディカル・プリンシプルに入社。21年東京支社長、23年執行役員、26年取締役、令和2年から現職。神奈川県出身。