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「ワクチンパスポート」の仕様公開 デジタル庁が活用方法の意見募集

 デジタル庁は17日、新型コロナウイルスのワクチン接種を証明する「ワクチンパスポート」について、スマートフォン上で表示するための電子交付アプリの仕様を公開し、民間事業者や自治体関係者らに活用方法を求める意見募集を開始した。政府は年内に電子交付を開始する予定で、消費者は交付されたQRコードを提示すれば飲食店などから特典を受けられる。食事や旅行の予約サイトにも受け付け時に接種歴を確認できる仕組みを盛り込む。

 ワクチンパスポートの電子交付では、スマホに専用アプリをダウンロード。マイナンバーカードを読み取り、カードに設定した4ケタの暗証番号を入力すれば、接種履歴のほか、氏名や生年月日などが含まれるQRコードが表示される。

 QRコードをみせるだけで、飲食店などでおまけを受けとれたり、店側がQRコードを読み取ってポイントを付与したりするサービスなどが期待できる。

 デジタル庁は、ワクチンパスポートの活用方法を広げるために、ホームページ上で意見募集を開始。事業者や自治体関係者らの提案を参考に、システムの拡張などにつなげる考えだ。

 ワクチンパスポートは海外渡航者が渡航先の入国手続きで利用するために7月から開始。現状は紙や電子手続きで発行申請はできるが取得できる証明書は紙ベースのみとなっている。

 ワクチンの接種証明をめぐっては、経済界からは観光や飲食産業の回復の起爆剤として用途拡充の要望が出ており、政府も積極活用の方針を打ち出している。

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