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「脱プラ」に商機、代替の紙製品アピール 日本製紙は鮮魚輸送容器向け開発

 脱プラスチックの流れを受け、製紙各社が代替の紙製品の開発を加速している。日本製紙は鮮魚輸送用の段ボール原紙を手掛け、日本水産が今月、初採用。王子ホールディングス(HD)は中身が見える菓子向けなどの包装素材を近く発売する。来年4月にはプラごみ削減に向けた「プラスチック資源循環促進法」が施行される予定で、普及に追い風となりそうだ。

 日本製紙が開発した段ボール原紙「防水ライナ」は特殊な薬品を塗布し、防水性や防湿性などを持たせた。底面を1枚紙にするなど隙間がない構造の箱状にすると、水を入れて3週間漏れてこないことを確認した。

 日本水産は9月、発泡スチロール容器の代わりにこの段ボールに氷詰めしてブリカマの量販店向け配送を始めた。発泡スチロールよりコストは高いが、同じ容量でも外寸が小さく積載場所を節減できる。使用後は古紙としてリサイクル可能だ。

 日本製紙の試算によると、発泡スチロールに比べ石油由来の原料を96%減らせるという。同社は「環境意識が高い顧客にPRしていきたい」と意気込む。

 王子HD子会社の王子エフテックスは、向こう側が透けて見える独自の透明紙と、石油由来の透明フィルムを組み合わせたパッケージを開発。中身が見えない紙の難点を克服し、菓子包装などの用途を見込む。紙素材を51%以上使っており、燃えるごみとして捨てられる「紙マーク」の付与が可能だ。

 大王製紙は7月、プラ代替品としてマドラーやミニハンガーを新たに売り出した。紙を貼り合わせるのではなく、パルプ層を積み重ねることで密度を上げ、1枚の厚紙で必要な強度を実現した。

 【キーワード】プラスチック資源循環促進法 プラスチックごみの削減とリサイクル促進を目的とした新法で、来年4月に施行予定。多くの自治体は、家庭から出るペットボトルや弁当容器といったプラごみを回収しているが、文房具やおもちゃなども含め市区町村が一括回収するよう要請する。使い捨てのスプーンやストローを多く提供する事業者には、有料化を含め削減策を義務付ける。他にフォーク、ナイフ、マドラー、ヘアブラシ、くし、カミソリ、歯ブラシ、ハンガーなども含めた計12品目が削減対象になる見通し。

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