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東芝がどこでも太陽光、実用接近 フィルム型で高効率

 再生可能エネルギー拡大の切り札として期待され、建物の壁面や窓ガラスなどに貼り付けて発電するフィルム型の次世代太陽電池の本格的な実用化が近づいている。発電効率の低さや量産化の難しさなどが課題だったが、東芝は、従来型と同程度の高効率を実現する独自の工法を開発。目標とする令和7年の製品化を早めたい考えだ。

 東芝が研究しているのは「ペロブスカイト太陽電池」。本体が重く、パネル設置の適地が少なくなっていた従来型に対し、軽量で薄く、折り曲げられるのが特徴だ。光を通し、窓ガラスに貼ることもできる。土台となるフィルムに素材を含んだ液体を塗って造るが、発電効率を高めるには塗料の均一さが重要。一方、量産には広い面積に素早く塗布する必要があり、両立が問題だった。

 東芝は今回、ローラーをフィルムの上に転がして塗る手法を開発した。従来よりも工程が少ない一方、エネルギー変換効率は約1割高い15.1%。実用的な大きなサイズのフィルム型としては世界最高という。量産に必要なスピードもクリアした。

 今後は価格引き下げや耐久性向上が課題となる。発電効率のさらなる改善も目指しつつ、製品発売を目標の7年から「前倒ししたい」(担当者)としている。

 フィルム型の開発をめぐっては国内外で競争が激化している。ポーランドのサウレテクノロジーズは世界で初めて生産ラインを立ち上げたと発表。国内勢では京都大発のベンチャー「エネコートテクノロジーズ」(京都市)が製品化を目指している。

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