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ウィズコロナ営業 外食中心に再び人材確保「しっかりアルバイトを募集」

 新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言などの全面解除を受け、外食業を中心に再び人材確保に向けた動きが出つつある。特に外食・サービス業界はコロナ禍で客が減少し大きな打撃を受け、厳しい雇用環境が続いてきた。ウィズコロナ時代の営業や慢性的な人手不足に悩んできたことも踏まえ、各社は先手を打つ採用や人材教育の強化で、需要の回復に備える。

 総務省の労働力調査などによると、コロナ禍の影響で昨年春から冬の就業者数は前年同期に比べて大きく減少。とりわけ飲食や宿泊などの対面型サービス業に絞ると最大で約60万人のマイナスとなり、全体の減少幅の大部分を占めた。

 こうした中、外食大手のワタミではアルバイトが約4割減少。1日の全面解除までに人繰りが間に合わず営業再開できない店舗が約50店舗に上ったため、「しっかりアルバイトの募集をしていく」(渡辺美樹会長兼社長)方針だ。

 社員については外部企業への出向などで雇用を維持しており、営業再開により順次店舗に戻る見通し。さらにワタミは、新型コロナ感染に伴う消費者の行動変容を受け、焼肉店やから揚げ店などを積極展開する予定で、今年度中に中途人材を100人採用する計画を公表している。

 社員のスキルアップを目指す企業もある。居酒屋チェーン「塚田農場」などを展開するエー・ピーホールディングスは、社員に出向やアルバイトで収入を補填(ほてん)してもらう一方、すしや焼き鳥といった和食の技能研修を実施。同社は新業態の店舗展開を目指しており、「研修で得た職人技を生かしてほしい」と期待する。

 コロナ禍の雇用をめぐっては、外食・サービス業界だけでなく航空会社の外部出向も注目を集めた。累計約1300人が出向したANAホールディングスは、客室乗務員などの社内資格を維持するため定期的にフライトを実施。出向先企業とは半年ごとの契約にとどめており、「長期契約ではないので需要が回復すれば順次戻れる」(広報)という。

 主にサービス業の人材育成を支援するホスピタリティ&グローイング・ジャパン(東京都新宿区)の奥野律子取締役は「出向などで解雇を回避してきたことや早期の採用強化は、もともと人手不足だった企業側には大きなメリット」と話す。(加藤園子)

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