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ドリンク店の店長は高3女子 メニュー開発も経理も衛生管理も

 栃木県足利市に、高校3年生の浦山にこさん(18)が店長を務めるテークアウトドリンク専門店「二五品茶(にこぴんちゃ)」が開店し、話題になっている。メニュー開発のほかドリンクを入れるカップのデザイン、売り上げ管理も自身で手掛ける。「多くの人から親しまれる店に」。新形コロナウイルス禍での新たな挑戦が地域に新風を吹き込んでいる。

 7平方メートルの店舗

 店舗は、コンテナを活用した建築設計・不動産業を営む父親、功さん(50)の事務所の一部(約7・5平方メートル)に併設。スペースの制限から、店内飲食は行わず、テークアウトに特化した。店名は自分の名前をもじった。

 ドリンクのメニューはバナナ牛乳、メロンソーダなど定番5種類のほか、季節限定メニューもあり、価格は250~400円。「素材の味を大切に」とバナナ牛乳の材料は生バナナだけを使用。仕入れ後に完熟させるなど、品質へのこだわりをみせる。

 「学ぶ機会与えたい」

 「やりたいなら応援するよ。やってみたら」

 開店の決め手となったのは功さんのこの一言だ。功さんは今春に新事務所を開設。その際に家族から「カフェを併設したら事務所のPRになるんじゃない」といった意見があり、にこさんに白羽の矢が立った。

 にこさんは小学生の時に中国、中学生で米国にホームステイ。その過程で食文化に興味を持ち、大学でも食料問題や食に関するマーケティングを学ぶ予定だ。功さんもにこさんの将来の夢を聞いていたからこそ、「学ぶ機会を与えたい」と考えていたという。

 指名を受けたにこさんは内心、「マジでやるの?」と驚いたが、思い切って店を開くことにした。

 それからにこさんは高校の勉強の合間を見て、メニュー開発や材料の仕入れ、経理などを学んだ。開店に必要となる衛生管理責任者や税務署への届け出、高校からの許可など初めての経験も多かったが、母親の明美さん(49)や大学2年生の姉、ひなさん(19)の協力もあり、ついに8月上旬、待望のオープンへとこぎ着けた。

 順番待ちの列も

 開店とともに、情報を聞きつけた市民らが次々と訪れ、時には順番待ちの行列ができるなど評判を呼んでいる。ただ功さんは「最初はご祝儀相場なので、客足が鈍ったことを想定し、常に工夫する努力が必要」と話す。にこさんにも「一人でやる以上、常に効率的な方法を考えなさい」と言い聞かせている。

 功さんらの指導を受け、にこさんも手書きで帳簿を付け、日報にその日の売り上げだけでなく客の反応を書き記すなどマーケティングを意識した努力を続けている。「多くの人に親しんでもらえる店にしたい」。その思いが原動力だ。

 「家族連れを中心に客層も広がり、リピーターも増え始めている」と手応えを口にするにこさん。「秋冬シーズンを控え、ホットメニューを充実したい。大学進学後もお店を続けたい」と笑みを浮かべた。

 二五品茶の営業日は土日、祝日の午前11時から午後4時まで。(川岸等)

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