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ドバイ万博「ジャパンデー」ツアー実現なるか 水際対策緩和を要請

 アラブ首長国連邦(UAE)で開催中のドバイ万博で12月11日に予定されているジャパンデーで、2025年大阪・関西万博の誘致に携わった関係者や一般希望者の参加も実現すべく大阪市の松井一郎市長が、新型コロナウイルスの水際対策の緩和を国に働きかけている。開幕まで3年半を切った大阪・関西万博。経済界や市民らとともに現地で機運醸成を図りたい考えだ。

 ドバイ万博は来年3月末までの日程で今月1日に開幕。日本の最新技術や大阪・関西万博を紹介する日本館がオープンしており、12月11日には、ジャパンデーと銘打ったイベントも開かれる。日本館広報事務局によると、当日はパレードなどが予定されている。

 大阪・関西万博の主催者側として、松井氏と大阪府の吉村洋文知事も現地入りの意向を示す。

 松井氏は9月下旬、ジャパンデーに合わせて「経済界や市民も参加するツアーを企画したい」と言及。自治体トップだけでなく、広く参加者を募り、みんなで大阪・関西万博を盛り上げたいというわけだ。

 今月15日には、閣僚就任後初めて大阪を訪問した若宮健嗣万博相に直談判。「ワクチンパスポートを使い、帰国後のPCR検査で陰性であれば、日常生活に支障のないように規制緩和をお願いしたい」とする松井氏に対し、若宮氏も「私も同じようなことを思っている」と応じた。

 もちろん府市が旅行業務を担うわけではないが、ツアーの実施は明るい話題とともに、コロナ禍で停滞する社会経済活動の後押しになり得る。

 市幹部によると、すでに水際対策が緩和された場合を想定し、旅行会社側と調整しているといい、現地で行われるレセプションなどに参加してもらうことなども検討している。経済産業省博覧会推進室の担当者は「ツアーについても前向きに進められれば」と話す。

 ただ、やはりネックとなるのが長引くコロナ禍だ。国内では緊急事態宣言が9月末に解除されたばかり。今後到来が予想される感染「第6波」への懸念もある。感染が再拡大すれば、不要不急の外出の自粛を余儀なくされる。

 何より帰国者や入国者に対する自宅待機のハードルがある。国はワクチン接種が一定進み、有効性も確認されたなどとして、10月から従来の自宅待機期間(14日間)をワクチン接種済みの場合は10日間に短縮したが、自宅待機期間の撤廃の見通しは立っていない。

 松井氏は「隔離されては(帰国後に)仕事ができない」と述べ、これまでも制限を解除するよう国に要望している。大阪・関西万博はコロナ禍を乗り越えた先の「新時代のビッグプロジェクト」(岸田文雄首相)だ。ビジネス往来を活発化させたい経済界の思惑なども踏まえつつ、国は水際対策の緩和を慎重に見極める方針とみられる。

 15日時点で大阪・関西万博へ参加を表明しているのは、目標の150カ国・25国際機関に対し、58カ国・5国際機関にとどまる。

 コロナ禍の影響で、日本側としても各国に対する招請活動が順調に進んでおらず、運営主体「日本国際博覧会協会」の広報担当者はジャパンデーを、「大阪・関西万博のテーマと魅力を伝える貴重なPRの機会」ととらえる。

 日本総合研究所の若林厚仁・関西経済研究センター長は「コロナの収束はいまだ見えないが、大阪・関西万博が成功すればコロナで落ち込んだ関西経済の復活につながる絶好の機会となる。3年半後に向けて今回のツアーが実現できれば、より良いアピールにつながるのでは」と話している。(北野裕子)

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