北海道新幹線、ネット予約を中心に最大4割引へ おトク感を打ち出す

 
北海道新幹線の報道関係者向け試乗会で、新函館北斗駅に入線したH5系車両=北海道北斗市

 北海道新幹線の特急料金は、青函トンネルの維持費などを見込み、新函館北斗-東京の運賃との合計が2万2690円(普通車、通常期)で「日本一割高」とされる。JR北海道とJR東日本はインターネット予約を中心に最大40%安くなる割引を打ち出し、利用客の呼び込みを図る。

 JR北海道の「北海道お先にネットきっぷ」は、乗車14日前の午後11時までの予約が条件。新函館北斗までの運賃・特急料金の合計は東京から1万7010円(普通車、通常期)で、25%引きになる。仙台からは30%引きの1万2110円(同)、盛岡は35%引きの8360円(同)、新青森は40%引きの4350円(同)だ。

 前日午後11時まで予約できる「北海道ネットきっぷ」でも5~20%の割引を適用。JR東日本もほぼ同様の「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」を用意した。切符受け取りの前であれば、予約の変更もできる。

 JR東日本は切符の代わりに携帯電話やスマートフォンを使う「スーパーモバイルSuica特急券」で、新函館北斗-東京を1万5460円(同)、新函館北斗-仙台を1万1490円(同)に設定。年会費1030円が掛かるが、前日午後11時40分まで予約でき、割引率は30%を超す。

 競合する航空各社の羽田-函館便の通常期の正規運賃は2万7100~3万5200円。最安約1万円の航空券もあるが、変更できないなどの制約がある。

 2011年3月に全線開業した九州新幹線鹿児島ルート(博多-鹿児島中央)は、開業後に新しい回数券が登場し、ネットでの割引も充実した。北海道新幹線でも今後、割引切符の品ぞろえが拡大する可能性がある。

 旅行ジャーナリストの村田和子さんは「北海道新幹線のインターネット予約は割引率も高く、飛行機と比較しても使い勝手はいい。ホテル宿泊付きのツアーや、乗り放題パスを活用しても安くなる。旅行スタイルに合った切符を探してみてほしい」と話している。