女性で初 特許庁、企画調査課長に中村敬子氏
生かせ!知財ビジネス特許庁の春の人事異動で、女性初の企画調査課長に就任した中村敬子(たかこ)氏(1993年入庁)。国際政策課長、国際協力課長に並ぶ重要なポストであり、手腕が期待されている。
企画調査課長は以前、技術調査課長と呼ばれ、技術系のトップである特許技監の多くが経験するポスト。同課の業務は、産業財産権制度に関する調査や企画、特許行政年次報告書や技術動向調査報告書、各種事例集などの作成に加え、特許庁のユーザーである企業などとの面談、情報収集や各種支援事業、教育事業の企画など、多岐にわたっている。
「(企画調査課は)特許などの制度を利用する国内ユーザーのためにタイムリーな施策を具体的に打たなくてはいけない部署。今、誰に何が望まれているかを現状分析し、俯瞰(ふかん)的に検討した上で、短期と長期の目標を設定し、実施していきたい」と所信を語る。
前職は情報技術企画室長。法改正など業務の迅速化を図るため、長年の継ぎはぎ開発で複雑化してしまった庁内システムの抜本的刷新計画を策定する難題を担当した。「庁内だけでなくシステム開発会社、他省庁のシステム担当者、国会議員など幅広い方々を回り、説明し、多くの知恵や支援を得て乗り切ることができた」と振り返り、「この経験は、人的ネットワークを広げることの重要性を教えてくれた。今後も既存の枠だけにとらわれず、多くの人々のもとを積極的に回って学び、人的ネットワークを形成していきたい」と意欲を見せる。
ある特許庁幹部は「彼女の魅力は発信力とリーダーシップ。力を発揮する好機だ」とエールを送る。
中村氏の課員への第一声は「楽しく仕事をしよう、皆さまの役に立とう」。とにかくにこやかで明るい人柄だ。「仕事であり、人材やチームの成長のためにも厳しさは当然だが、安心してモノが言え、アイデアが出せる職場の雰囲気を作っていきたい」とムード作りを重視する。今回、企画調査課の25人のうち約半数が一度に入れ替わり、中村氏が新たな活動を開始しやすい環境になった。課内の管理職は中村氏を含めて3人。田名部拓也・知的財産活用企画調整官に、新たに前品質管理室長だった菅野智子・特許戦略企画調整官が加わり脇を固めている。(知財情報&戦略システム 中岡浩)
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