(4-4)秋篠宮ご夫妻と技術談義に花

第25回地球環境大賞
授賞式後のレセプションで、前回大賞を受賞したトヨタ自動車の小平信因副社長(左)の発声で乾杯する受賞者ら。この後、会場では和やかな歓談の輪が広がった=18日、東京・元赤坂の明治記念館

 第25回「地球環境大賞」では、会場となった明治記念館の中庭に受賞者が集まり、ご臨席された秋篠宮ご夫妻に、自社の受賞理由や環境技術をアピールした。また、授賞式後のレセプションでも、受賞者に加えて、経済界などから多数の関係者が出席。秋篠宮ご夫妻を囲む形で歓談の輪が広がった。

 今回の受賞企業の中には、秋篠宮殿下と過去に接点がある代表者がいる。その一人が東京急行電鉄の野本弘文社長だ。

 東急グループのとうきゅう環境財団は1992年、山階鳥類研究所の研究テーマに対し助成を行ったことがある。総裁を務められていたのは秋篠宮殿下だった。東急電鉄の野本弘文社長は記念撮影の際、その話をしたところ、「よく覚えていらっしゃった」そうだ。

 また、YKK APの吉田忠裕会長CEOは92年に当時のYKK社長として富山県の工場に秋篠宮殿下がご視察に訪れた際、案内を行った。そのときのことを伝えると、「即座に思い出していただいた」という。

 環境技術に対する秋篠宮殿下のご関心の高さに驚く声も相次いだ。「リサイクルへのご関心が高い」と話すのは、凸版印刷との共同開発によるリサイクルができるアルミレス紙パック飲料容器で受賞した、伊藤園の江島祥仁副会長。

 凸版印刷の降矢祥博副社長も同様の感想を抱いた。苦労した部分を説明したら、一から説明する必要がなかったという。ヒューリックも「受賞理由である自然換気システムの技術的な話に終始した」(西浦三郎会長)。

 秋篠宮妃紀子さまも受賞者に対し熱心にご質問された。千葉大学環境ISO学生委員会の石口純輝理事長は、緊張する中、自ら環境に関する出前授業、成田での里山保全の活動について説明したところ、「これからも頑張ってくださいね」と励ましのお言葉をいただいた。

 また、イルカに負荷がかからない音響観測システムを活用して、インド・ガンジス川で絶滅危惧種であるカワイルカの生態調査を実施したKDDIの田中孝司社長によると、ガンジス川をきれいにする活動への取り組みや、インドの大学との連携について特に強いご関心を抱かれていたという。

 今回の受賞を契機に早期実用化に弾みをつけたいという声も聞かれた。化学農薬の使用回数を削減できる農業資材を開発した、アサヒグループホールディングスの小路明善社長は「安心、安全な農業にもつながる。一刻も早く市場投入したい」と意欲を示していた。

 二酸化炭素(CO2)の排出量を大幅削減できるセメントを開発した「ECM共同研究開発チーム」の宮下正裕・竹中工務店社長は「まだ技術を一般公開していないので、それを実行に移し一般に広げていきたい」と強調した。

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【用語解説】地球環境大賞

 1992年、「産業の発展と地球環境との共生」を目指し、産業界を対象とする顕彰制度として創設。地球温暖化防止や生物多様性の保全、循環型社会の実現に寄与する新技術・新製品の開発、環境保全活動など地球環境に対する保全意識の一段の向上を目的としている。98年に自治体、2003年には大学や市民グループも顕彰対象に加え、企業、行政、市民が一体となった制度への充実を図った。05年から大学部門を「学校」に拡大し、小・中・高校も対象に加えている。これまでに延べ250社・団体を顕彰している。

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 (4月18日現在)