伊勢志摩サミット 成功期し欧州歴訪で根回し アベノミクス成果も左右

 
三重県志摩市の賢島を視察する安倍首相(手前左)=2015年10月

 安倍晋三首相は政権の命運を懸け、伊勢志摩サミットの成功に全力を挙げる。夏の参院選を見据え、議長として討議を主導し、成果をアピールする考え。欧州を近く歴訪し、参加国首脳に協力を要請する方針だ。

 2008年の北海道洞爺湖サミットでは、首相として開催地を決めながら、ほどなく退陣しただけに「伊勢志摩への思い入れは相当強い」(官邸筋)。議題としては、世界経済と中国の海洋進出の問題を重視する。

 世界経済の低迷による日本経済への影響が長引けば、アベノミクスの失敗につながりかねない。首相は「世界の持続的成長のために議長国の責任を果たす」と周囲に意気込みを語る。

 「アジアで8年ぶりのサミット。激変した地域の安全保障環境の問題を真正面から取り上げる絶好の機会だ」。中国の動向をめぐり、外務省筋は首相の思いを代弁する。

 欧州歴訪は、こうした問題意識を踏まえた「根回し」(首相周辺)の一環。トップ同士がひざ詰めで意見を擦り合わせる機会との位置付けだ。

 オバマ米大統領の広島訪問が実現すれば、首相が自ら同行し案内するとみられる。国際社会に核軍縮・不拡散を呼び掛ける歴史的な訪問とし、日本外交の成果とする思惑もありそうだ。