G7エネ相会合 先進国が温室ガス削減主導
G7エネルギー相会合では経済成長と地球温暖化対策の両立を図るため、低炭素技術の投資促進が重要なテーマになった。温暖化対策の新たな国際枠組み「パリ協定」の合意を受け、開発競争の激化が予想されているだけに、先進国が世界の温室効果ガス排出削減をリードする姿勢を明確に打ち出す狙いがありそうだ。
「G7がミッション・イノベーションを通じてクリーンエネルギーの技術革新を後押しすることで一致した」。議長を務めた林幹雄経済産業相は会合終了後の共同会見でこう強調した。
ミッション・イノベーションは日米欧に中国やインドなどを加えた20カ国が昨年11月末、環境技術への投資額を今後5年間で倍増させる計画を表明したもの。共同声明は同計画に対する強い支持を確認し、G7が実現に向け「主導的役割を果たす」と明記した。今後、産業技術総合研究所などG7の研究機関が技術開発で連携を強化する。
また、今会合では日本の要望で、原子力発電の安全性確保を協議。共同声明では原発が温室効果ガスの削減に「重要な貢献をする」と指摘する一方、中国やインドなどを念頭に置き、原発を導入する全ての国に最高レベルの安全性確保や、外部評価の受け入れなどを求めた。
中国は2030年までに「原発強国」を作ると宣言し、原発の輸出も加速する構え。ただ、中国の原発技術には安全性や透明性の面で懸念が指摘されている。
パリ協定では、今世紀後半に世界の温室効果ガス排出量を実質的にゼロにすることを目指し、途上国を含む全ての国に5年ごとに削減目標を上積みするよう求めている。低炭素技術の需要が世界中で増加するため技術力で先行する日本などは「環境技術を輸出するチャンス」(経済官庁幹部)にもなるが、中国との競合も予想される。
日本はG7と協力して安全性などの裏付けを持つ質の高い技術の売り込みを進める必要がある。(田辺裕晶)
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