クレヨンしんちゃんは「家族のために購入」で不適切

舛添氏「第三者」調査結果会見(2)
政治資金の「公私混同」疑惑について、弁護士の調査結果を公表した東京都の舛添要一知事(右)。注目の調査結果に、大勢の記者やカメラマンが集まった=6日午後、東京都新宿区(早坂洋祐撮影)

 《政治資金の「公私混同」疑惑を指摘されたことを受け、「第三者」である弁護士2人の調査結果を公表した東京都の舛添要一知事。カメラのフラッシュがたかれる中、冒頭、「ご迷惑、ご心配をおかけし、改めておわびする」と頭を下げると、横に同席した佐々木善三弁護士に説明を委ねた》

 《東京・世田谷区にある舛添氏の自宅には、妻が代表を務める会社「舛添政治経済研究所」が事務所を置く。その「舛添政治経済研究所」に対し平成24年以降、舛添氏の3つの政治団体から「事務所賃借料」や「家賃」の名目で毎月44万2500円が支払われていたとされる》

 佐々木氏「賃料が高すぎるのではないかとの指摘がありますが、これは横浜市内の会計事務所に相当賃料額の算出を依頼し、(小田急線の)梅ケ丘駅から徒歩10分圏内の事務所賃貸物件の1平方メートルあたり賃料を約3500円として積算したことが分かりました。賃料自体は29万2千円で、相場とされている金額と比べても高すぎるということはないことが分かりました。二重支払いなどがなされたのではないか、という指摘については、ないと言っておきます」

 《次に、自動車購入に関する説明が始まった。自動車購入をめぐっては、舛添氏が代表を務めていた「新党改革比例区第4支部」(解散)が24年4月、神奈川県湯河原町内の自動車整備会社から、トヨタ自動車のミニバン「エスティマ」の中古車を98万5千円で購入し、ほかに車両登録諸経費として計約19万円を支出。現地の湘南ナンバーで、車庫証明も湯河原町内の舛添氏の別荘で登録し、別荘近くの複数の住人が、舛添氏と家族がエスティマに乗っている姿を目撃していた-との指摘があった》

 佐々木氏「自動車の購入につきましては、エスティマが湘南ナンバーの事実はなく、もっぱら湯河原町で使用されていたという事実もありませんでした。舛添氏がエスティマ2台を使用していることから、新党改革支部が購入したエスティマが、湘南ナンバーで登録されて別荘で使用されていると誤解されたものと思われる」

 《続いて佐々木氏が説明したのは、政治資金で購入していたことが指摘されていた美術品についての問題だ》

 佐々木氏「美術品についてですが、舛添氏は政治家の素養について、西洋東洋の知識に精通することが政治家同士の関係を深めるために必要と考えており、政治活動に生かしているので、不適切ともいえないし違法ともいえないとの結論に至っています」

 佐々木氏「時代小説、ミステリー小説について、舛添氏は江戸時代の風俗研究に使い、政治活動に活用しています。ただ、娯楽性の強い小説のため、違法ではないが適切ではないという結論に至りました。また、漫画『クレヨンしんちゃん』が含まれておりますが、舛添氏は福岡県出張に家族を同伴しており、そのときに購入されていることを考えると、家族のために購入したものと考えられますので不適切といえるでしょう。もちろん、違法ではありません」

 《報道関係者に公表された調査報告書には、各政治団体が購入した書籍を一覧で記載。外交や政治、歴史に関する書籍のほか、「楽しい金魚の飼い方」「三国志 8」などの書名も並ぶ》

 佐々木氏「続いて美術品についてです。舛添氏は美術館に関する法律の制定に尽力されています。こうしたことは、絵画版画などに造詣が深かったからこそできたことだと思われます。納得できる説明であり、政治活動と関係がないとはいえない、ということになりました。ただ、点数があまりに多く、合計金額もあまりに高いことを考えると不適切ということになります」

 佐々木氏「また、これら美術品の所有団体が不明確になっていることは、政治資金で購入した絵画版画を私物化している、との誤解を招きやすいことを考えると不適切であったといえます」

 佐々木氏「書については趣味と実益を兼ね備えたものといえます。点数、金額ともに多すぎる感は否めませんが、不適切でもないし違法でもないと考えております。中国の要人を歓待するときに使用されているものもありますし、そうした様子を写した写真も残されております。舛添氏は築地大橋の親柱にも揮毫(きごう)をしています。一面においては趣味ですが、一面においては政治活動にもなっており、不適切とも違法とも言えないとのこと。妥当性は相当低いが、違法ではないといえます」

 《政治資金をめぐって特に注目を集めた使途の一つが、似顔絵入りまんじゅうだ。調査結果によると、資金管理団体「グローバルネットワーク研究会」(解散)と「泰山会」は「東京世界一。黒糖まんじゅう」計33ケースを計約36万円で購入。調査報告書は、まんじゅうを政治資金パーティーの出席者や外国の要人、親しい国会議員などに記念品として渡していたことから「政治資金を用いてまんじゅうを購入したことは違法でもなく、不適切ともいえない」とした》

 佐々木氏「また、湯河原町内の総合ディスカウントストアで購入した物品についてです。こちらの店舗では東京都内より2~3割安く購入できるということで、ものによっては半額程度のものもあり、経費節減のため茶葉などの日常品を購入し、事務所で使っていたということです。下着やパジャマを購入したことも事実ですが、これは私費から出しており公私混同はしていないということであります」