依頼を受けた弁護士「報道と事実が違う点が多数ある」

舛添氏「第三者」調査結果会見(5)
弁護士(左奥)の調査結果の説明を聞きながら資料に目を落とす東京都の舛添要一知事=6日午後、東京都新宿区(早坂洋祐撮影)

 《「公私混同」疑惑が指摘されている東京都の舛添要一知事の政治資金について、調査を担当した「第三者」の弁護士と舛添氏の説明が終わり、質疑応答に移ると、報道関係者から次々と手が上がった。まず寄せられたのが、佐々木善三弁護士と森本哲也弁護士への質問だ》

 --弁護士2人は調査にあたり、報酬を受けているのか。また引き受けた理由は何か

 佐々木氏「報酬について、通常お答えしないことになっておりますので、お答えはいたしません。また、引き受けた経緯は、親しい人から話がありまして、最初は舛添氏の秘書の方にいろいろと話をききましたところ、報道と事実が違う点が多数あり、そういうふうなところはきちんと理解してもらった方がいいだろうと思いまして、これは自分として引き受けても良い案件だと思い、引き受けました。そして、森本弁護士は一緒の事務所で仕事をしております弁護士であり、信頼できる弁護士ですので、森本弁護士に相談して引き受けてもいいということだったので、舛添氏に相談したところ、それでは2人にお願いしたいということだったので引き受けました」

 --疑惑を抱える方本人から第三者に依頼するというのは、客観性は確保されるのか

 佐々木氏「第三者委員会とは基本的にそういうものです」

 《質問は舛添氏にも飛んだ》

 --今回の説明で道義的に都民は納得すると思うか

 舛添氏「調査は厳正に行っていただいたというのが、両先生からのご説明でお分かりの通りでございます。大変厳しい指摘を受けておりまして、違法ではないけれども不適切であるということですので、しっかりと対応していきたいと思います」

 --今回の配布資料について都民は閲覧可能か

 佐々木氏「これは知事に提出したものですので、知事が都議会などで必要であればお示しになると思いますし、その内容が都民に伝わるのは自然の流れかと思います」

 --都民も資料の公開を希望していると思うが、検討いただけるか

 舛添氏「ありがとうございます。検討させていただきます」

 《続いて、質問がホテルの宿泊代に移る。調査対象となった宿泊費の一部は「主たる目的は家族旅行」として是正が必要とされる一方、家族を同伴していても「公私混同とまでは言えない」と認定されたものもあった》

 --ホテルの宿泊代について。(同席した)相手がどのような職業かで線引きをしているのか

 佐々木氏「例えば出版社の社長の例でいきますと、ご本人からヒアリングはできませんでした。出版社の社長の周囲の方からヒアリングをしましたところ、それを裏付けるような事実関係は確認できております。必要に応じて調査いたしました」

 --ヒアリングをしていない案件もあるのか

 佐々木氏「必要に応じて調査いたしました」

 --責任をどのようにとるのか

 舛添氏「これは都民の代表であります都議会の方々と議論をしていきます。そして真摯(しんし)にお答えしたいと思います。そして、その過程でどういう対応をとるのか、考えて参りたいと思います」

 --弁護士として、(舛添知事の)政治家としての政治資金の使い方をどのように評価されているか

 佐々木氏「個別の評価で不適切な部分がかなりありますので、そういうことです」

 --知事は調査結果を受けて、今思われていることは

 舛添氏「極めて厳しいご指摘をいただいておりますので、しっかりと反省し、改めていきたいと思います」

 --「違法性はないが不適切とはいえない」というグレーな部分があるが、どのように都民の信頼を回復していくつもりか

 舛添氏「不適切と指摘を受けた点は改めて参りたいと。本当に生まれ変わった思いで、都政に全力をあげていき、都民のために努力していきたいと思います」

 --千葉県木更津市のホテルについて、直接、(同席していた)新聞社(記者だった出版社社長)の方にヒアリングをしていないとのことだが、これは事実として間違いないと考えてよいのか

 佐々木氏「これは事実認定の問題なので、われわれとしてはそのように認定したということです。それを疑うことはできないと、そういうことです」

 --資料によると「関係者らのヒアリングを行った」とあるが、関係者というのは誰なのか。

 佐々木氏「関係者というのは関係者ですよ」

 --(支出の)是正の必要があるという飲食店については、直接お店にヒアリングを行っているのか

 佐々木氏「そういうヒアリングを行うことでどういう意味があるんですか。例えばあなたがその人に質問をしたところで、どのような答えが返ってきますかね。この(資料の)中でも不適切としているものについては、ヒアリングをした上で不適切と判断しているんですね」

 --どれだけ時間をかけて調査したのか

 佐々木氏「あなたは事実認定という言葉を知らないので、例えば舛添知事が『毛沢東大躍進記録』というものを、そういうものをお買い求めになりましたかと舛添さんに聞いても、手元に証拠があるんですよ、実際にそういうものは。しかも買ったという領収書もあれば、それを買ったというのが当然ですよ」

 --確実な事実といえないと思うが

 佐々木氏「十分(事実確認を)尽くしたと思っています」

 --改めて、木更津市のホテルに宿泊された際に、どなたと宿泊されたのか

 舛添氏「弁護士の方々が調査されたことですので、私から言うことは差し控えたいと思います。そのための調査でございます」

 --納得のいく誠実な説明というのは、分かりやすく答えることだと思うが

 《繰り返される追及に、舛添氏がため息混じりで回答する》

 舛添氏「先程申し上げましたが、私がいろいろ申し上げましても、報道が先行する中で、信憑(しんぴょう)性を問われて、『おまえの言うことは信じがたい』ということですので、厳しい、そしてこの問題に精通している弁護士の方々に説明をお願いしたということですので、それはそういうことでございます」