「電池食う?」 アキバのマックでモンスターボール3つゲット
玉ちゃんのポケモンGO!(2)任天堂などが開発したスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」が22日午前、国内でも配信された。さっそく記者もプレーしてみた。
「ポケモンGO」をインストールし、JR川崎駅でポケットモンスター「ゼニガメ」を捕獲した後、記者が新たなポケモンをゲットしようと“転戦”したのは国内屈指の電気街、東京・秋葉原。JRの駅の改札を出ると、あいにく小雨がぱらついていた。
さっそくスマホでポケモンGOを起動すると、すぐさま反応が。美少女アニメの看板を横目に、スマホ画面に目を落とす。マニアックな電機部品の広告があふれるビルの間の細い路地へと誘導された。
そこで発見したのは、ネズミ型のポケモン「コラッタ」。こちらを威嚇するようににらみながら、ぴょこぴょこと跳ねている。
「今度は一発でしとめよう」と意気込み、捕獲アイテム「モンスターボール」を投げつけたが、暴投。運動神経の悪さを物語るかのようだ…。気を取り直して、2発目を投げた。今度は肩の力が抜けていたのか、コラッタの正面に的中。思わず、「よしっ!」と声が出てしまった。
ここでスマホのバッテリーの残量が少なくなったことに気付く。このゲーム、意外と電池を食うのだろうか。大通りの電機店に駆け込み、携帯型のスマホ充電器を購入した。「2023円か。高いなぁ」とつぶやきながらスマホに接続すると、入らない…。型を間違えていた。恥ずかしいので別の電気店に行き、1166円でもう一つ買った。若干むなしくなってきた。
「こんなのいたっけ……」
充電を始めたところで、ヘビ型のポケモンに遭遇。「アーボ」という名らしい。記者がポケモンに熱中したのは20年前の小学生時代。「こんなのいたっけ…」
気になったので、アーボをゲットした後、任天堂などとポケモンGOを開発した「株式会社ポケモン」に問い合わせてみた。
ポケモンGOには現時点で約150体が登場するとのこと。「ポケモン」シリーズでは、計720以上に上るそうだ。
「国内で捕獲できるポケモンは増えていくんですか?」と記者。広報担当者は明言は避けつつも「今後も150体のままというわけではありません」と教えてくれた。
腕時計に目をやると、午後1時。昼食どきだ。やはりファストフード店の「マクドナルド」に行くべきだろう。
日本マクドナルドホールディングスはこの日、ポケモンGOと提携し、国内の全約2900店舗でポケモンGOの拠点サービスを開始すると発表している。
他のプレーヤーのポケモンと戦うことができる「ジム」と呼ばれる拠点になったり、「ポケストップ」というゲームに使う道具が得られる場所になったりしている。
JR秋葉原駅前の店舗を訪れた。ハンバーガーを注文するとき、「この店でも、ポケモンGOのサービス始まっていますか?」と店員に尋ねると、「はい」とスマイルを返してくれた。
この店はポケストップのサービスを提供しているようで、店頭に立つと、スマホ上にマクドナルドのマークが現れ、操作するとモンスターボールを3つ入手できた。
時間を惜しんで、ハンバーガーとフライドポテトをコーラで流し込み、狩りに戻った。早くレベルアップして、ジムで誰かと対戦してみたい。
夏休みの高校生「ゲットしまくりたい!」
秋葉原の大通りでは、スマホの画面を見ながら歩く「歩きスマホ」をしている人たちが目立つ。近くにいた東南アジア系の外国人女性がポケモンを探すそぶりをしていた。
「あ、コラッタいた!」。2人組の少年たちが早足で記者を追い抜いていった。呼び止めて、話を聞かせてもらった。
少年の1人は、東京都台東区の高校1年生(16)。夏休み中で、ポケモンGOの配信を心待ちにしていたという。午前10時過ぎに、インターネットのニュースで国内での配信を知り、さっそくインストールしたという。
「まだ5体しか捕まえていない。夏休みを利用して、ゲットしまくりたい」
終業式では、教員から「歩きスマホ」をしないよう注意を受けたが、ついついゲームに熱中してしまっているという。「電車で来たけれど、すれ違う人とがぶつかりそうになった。危ないので、気を付けようと思うのだけれど…」。ゲームの魅力にあらがいがたそうな様子だった。
そこで上司から電話が入った。「森とか自然が豊かな場所だと、面白いところからポケモンが出てくるんじゃない?」
その疑問を確かめてみようと、秋葉原から山手線で2駅の距離にある上野公園(台東区)へと向かった。ポケモンと緑のハーモニーが楽しみだ。
(玉崎栄次)
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