台風9号が急成長、「強い」台風へ発達 理由は日本近海の海面水温

 

 首都圏への直撃が予想される台風9号は、気象庁の予想を上回るペースで急成長し、「強い」台風へと発達した。日本近海での海面水温が高く、発達に必要な水分が供給されたことが原因とみられる。

 気象庁によると、台風9号は22日午前10時現在、中心気圧975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル。平均風速25メートル以上の風が吹く「暴風域」は中心から半径70キロ以内となっている。21日午後3時時点では中心気圧985ヘクトパスカル、最大風速25メートルで暴風域はなかった。この時点では、22日未明に中心気圧980ヘクトパスカル、風速30メートルに発達するとの予想だった。

 台風の強さは中心付近の最大風速で表現され、「強い」(33メートル以上、44メートル未満)▽「非常に強い」(44メートル以上、54メートル未満)▽「猛烈な」(54メートル以上)-の3段階。

 台風9号は海上を進むのに伴って発達し、風速が予想を上回る35メートルに達した段階で「強い」台風となった。

 台風が成長した要因として気象庁があげるのが、日本近海での海面水温の高さ。20日時点の水温分布では九州から関東にかけての太平洋沖は平年より1、2度高い状態だった。台風9号の進路上では、列島南岸に沿って流れる日本海流(黒潮)の影響で27、28度の暖かい海域が広がっていたという。

 海水温が高いと水蒸気量が多い状態となり、水分量が供給された台風はそれだけ勢力を増す。上陸後は水分の供給源を断たれ、衰退していく。

 気象庁の松本積主任予報官は「雨量が多い状態になっているので、土砂災害や河川の氾濫、低い土地の浸水には厳重に警戒してほしい」と呼びかけている。