プロ野球・広島、25年ぶり優勝に向けてM20点灯 G菅野を集中打でKO
マジック点灯のボードを掲げる広島ファン=8月24日夜、東京ドーム(撮影・矢島康弘)
プロ野球セ・リーグの首位広島は24日、東京ドームで2位巨人に7-3で勝利し、25年ぶりに優勝マジックナンバー「20」を点灯させた。今季マジック点灯は両リーグを通じて初めて。
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研ぎ澄まされた集中力が鮮やかな逆転を生んだ。広島打線が巨人のエース菅野を攻略。前回優勝した1991年以来となるマジックナンバー「20」を初点灯させた。
一回2死無走者で丸を空振り三振に仕留めると、菅野はガッツポーズした。石井打撃コーチが「立ち上がりからトップギアで来たと思う」と言い、1番の田中も「点を取れないかもと思った」と認めたように、並々ならぬ気合だった。四回には2点を先制される厳しい展開。だが中盤に変化が訪れる。石井コーチは言う。「球速が落ちて、真ん中に集まってきた」。その時を逃さなかった。
五回に安部のソロで1点を返し、迎えた六回。福井と田中の連続二塁打で追い付くと、バントを挟んで丸が勝ち越し二塁打。松山と鈴木も続き、4本の二塁打など5安打4点でひっくり返した。
サヨナラ負けした前日23日に相手の集中力をたたえた緒方監督も「集中打の六回は見事だった。昨日の悔しさを晴らしてくれた」。優勝へのカウントダウンが始まるのにふさわしい勝利。ただ指揮官は「(マジックは)はっきり言って邪魔な情報。143試合目まで戦い抜く。自分たちの野球をやる。それは変わらない」とぶれずに言った。
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