プロ野球DeNA、決めた悲願のCS初進出 若い力で低迷抜け出す

 
【DeNA-広島】球団初のCS進出を決めて喜ぶ筒香(中央)らDeNAナイン=19日、横浜(荒木孝雄撮影)

 セ・リーグは19日、3位DeNAが広島に3-1で勝って3位以上が確定し、初のクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。CSは2007年に創設されて10年目で、これまでDeNAだけが出場していなかった。

 優勝した広島、巨人に続き、これでセのCS進出チームが出そろった。DeNAは10月8日開幕のCSファーストステージで巨人と対戦する。

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 長い、長い低迷期からようやく抜け出した。DeNAが3位以上を確定させ、球団初のクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。「勝つことができて神様に感謝したい」。陽気なラミレス監督の声はいつにも増して弾んでいた。

 今季を象徴する試合だった。進境著しい若手の中でも筆頭といえる今永が6回2/3を1失点の快投。不調を脱したロペスが場外本塁打を打ち、筒香が適時打を放つ。須田、三上、山崎康の自慢の救援陣も無失点でつないだ。

 Aクラスは2005年以来、実に11年ぶりだ。「長かったっすよ。事あるごとに『横浜だけ出られない』って。CSが確定してよかった」。チーム最年長の三浦の言葉には重みがあった。

 指揮官は今季の最優秀選手に筒香を挙げた。4番としての働きはもちろん、主将としての貢献度が大きかった。試合前のロッカールームでは率先して選手に声をかけ続けた。梶谷は「もともと(主将)タイプではない人間が無理に声を出していた。それが伝わって雰囲気は和んだ」とたたえた。

 筒香は「僕一人でここまで来られたわけではない。チーム全員がMVPです」とさらり。抜群の団結力で、CSでも青い旋風を巻き起こす。(浜田慎太郎)