衛星「みちびき」からの信号で自動運転…三菱電機が実証走行 位置情報の誤差、格段に改善
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三菱電機が報道陣に公開した、衛星「みちびき」からの信号を利用した自動運転の実証走行=17日午後、兵庫県赤穂市(恵守乾撮影)
三菱電機は17日、政府の準天頂衛星「みちびき」からの信号を利用した自動運転の実証走行を兵庫県赤穂市のテストコースで報道陣に公開した。従来の米国の衛星利用測位システム(GPS)では位置情報の誤差は10~20メートルとされるが、みちびきを利用した日本版衛星利用測位システム(GPS)なら6~12センチ程度まで減らせ、より複雑な環境での自動運転が可能になる。
同システムは内閣府が整備し、来年4月に運用を開始、どの企業も使えるようになる。三菱電機は、高速道路での実証実験を9月から山陽自動車道でスタートさせた。平成32年にも自動車メーカーに技術を売り込んで実用化を目指す。
運転席のディスプレー上にあるボタンを押すと、自動運転に切り替わり、ハンドルを動かさなくても自動で走行。車の天井後方部に付けられたアンテナを通して、みちびきからの信号を捉え、車に搭載された機器が位置情報を高精度で把握し的確な運転をする。
三菱電機は車載センサーやカメラの情報も加えて総合的に状況を把握して走行するシステムを開発した。
公開された実証走行では、カーブの手前に来ると減速。画像認識で運転手の体調不良を検知すると警告音が鳴ると同時にディスプレーに「緊急停止」と英語で表示され、停車できるスペースを探して路肩で駐車した。幅が数十センチ程度の余裕しかない道も自動運転で走行してみせた。
同社の山川智也・自動車機器開発センター長は「高い安全性、快適性を両立した自動運転で事故をなくしたい」と強調した。
三菱電機はみちびきのほか、気象衛星ひまわりを製造するなど人工衛星の国内トップ級メーカー。衛星開発で培ったノウハウを生かして、自動車の位置情報の把握技術を高めている。
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