北陸新幹線ルート【拡大】
長野側が提案しているのが「北陸長野新幹線」という呼称だ。長野県は「オリンピックもあり、長野は国内外で知名度がある。北陸にもメリットがある」と主張するが、延伸先となる北陸地方の自治体は、「長野を通るから名称に入れろという話ではない」(富山県)、「名実ともに北陸まで来るのだから、北陸新幹線とするのが基本だ」(石川県)と譲る気配はない。
呼称論争は平成9年の東京-長野間の開業当時からあった。「北陸に行かないのに北陸新幹線は混乱を招く」と、JR東日本が「長野新幹線」という愛称を検討。これに北陸側が反発し、妥協策として「長野行(いき)新幹線」という“案内名称”が採用されたのだ。
ところが、紛らわしいと批判され、次第に「行」の字を取った「長野新幹線」という呼び名が使われるようになり、現在に至る。