安倍晋三首相が2020年東京五輪開催に向けた準備を総括する大会組織委員会会長に森喜朗元首相(76)を充てる方向で調整していることが11日、分かった。首相周辺や自民党幹部が明らかにした。政財界を含めオールジャパンで準備に取り組む狙い。首相側の水面下での就任打診に森氏は回答を留保している。近く首相は森氏と会談し、正式に要請する見通しだ。
森氏は東京五輪招致委員会の評議会議長を務め、各国に東京への投票働き掛けの“交渉”役を担った。各国首脳らとの人脈があり、協力が得やすいことからも組織委員会会長に適任だと判断した。最終的には東京都や日本オリンピック委員会(JOC)と協議して決定する。これに関連し、猪瀬直樹都知事は11日、取材に対し「人選は安倍首相がやるわけではなく、ぼくのところでやる」と否定した。