JAL系ホテル「偽装」認める ロコ貝をアワビ

2013.11.8 01:38

 JALホテルズ(東京)は7日、ホテル日航東京など運営する13ホテルのレストランなどで、ロコ貝を「アワビ」とするなど、メニュー表示と異なる食材を使用した料理を提供していたと発表した。同社は一部の虚偽表示で故意による偽装を認め、謝罪した。連日、各業界で次々と明らかになる食材の虚偽表示。同日には高速道路のサービスエリアに出店する飲食店でも発覚した。

 ホテル日航熊本など3ホテルではすでに虚偽表示が公表されており、同社はこれらを除く13ホテルについて、平成18年以降、レストランや宴会などで虚偽表示のメニューを計約13万食提供し、販売総額は約2億円に上ると明らかにした。

 ホテル日航成田やホテル日航姫路、ホテルJALシティ田町が直営する中華レストランでは、チリアワビと呼ばれるロコ貝を「アワビ」と表示して提供。日航姫路とJALシティ田町では、春雨などで作った人工フカヒレを一部使用しながら「フカヒレスープ」と表示。さらにJALシティ田町では合いびき肉を使用しながら「牛肉100%のハンバーグステーキ」とうたっていた。この3点については約4万食が提供され、同社の小林新一運営本部長は「偽装と言われても申し開きできない。不当に利益を得るためではなく、安くておいしい料理を提供するためだった」と釈明した。

 このほか、ホテル日航東京などの中華レストランでは、バナメイエビを「芝エビ」、外国産のイセエビを「伊勢海老」、一部通常の野菜を「オーガニック野菜」などと表示していた。

 一方、西日本高速道路(大阪市)も、管内のサービスエリア(SA)などに出店する飲食店で、島根県産の鶏を「長州鶏」とする虚偽表示があったと発表。中日本高速道路(名古屋市)も、SAで販売した弁当のステーキで虚偽表示があったと明らかにした。

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