【論風】防災・危機管理ジャーナリスト 渡辺実 首都直下地震の新被害想定 (2/3ページ)

2013.12.26 05:00

 しかし、新たに公開される度に被害像が大きく変わり、その対応を迫られる自治体は混迷し、日常生活とかけ離れた数値やイメージを差し出されても市民はついていけない。どんどん巨大化する被害想定結果は、市民が向き合おうとしている防災イメージから遠ざかってはいないだろうか。何をしてもダメだ、と諦めの境地に入っていくことだけは避けなければならない。政府の被害想定がどう変わろうとも、市民ができる、やらなければならない防災対策には、変わりはないのだから。

 今回は新しく「逃げ惑い」という言葉が登場した。2万3000人の死者の半数以上が火災による。首都圏には木造密集地域が多く存在し、ここから延焼火災が発生した場合に逃げ場を失う人々が右往左往して逃げ惑う危険がある。同時多発で発生する市街地火災が大都市震災の特徴の一つ。18年前の阪神・淡路大震災後には「燃えない街づくり」が教訓として指摘されたが、ここに記されているのは18年経過してなお教訓を生かしていないという現れだ。避けられない市街地大火である。市民レベルの対策は、地震後に火事をださないことに尽きる。対策に挙げられている通電火災を防止する感震ブレーカーの設置を義務づけることは有効な手段だ。全国のガス会社はすでに、地震時に自動的にガスを止めるマイコンメーターを各戸に無料設置している。今度は電力会社の番である。

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