--周波数の違いから全国的な電力融通が難しい
「往復で各1000万キロワット程度の全国規模の融通網をつくる必要がある。それも現在の交流ではなく直流送電だ。直流なら送電ロスも少なく、電線のコストも安くなる。日本の直流送電は北海道・本州間の連係線が代表的だが中国では2000キロ以上の直流送電網ができ、さらに拡張する計画だ。米国や欧州でも採用している。直流だと直交変換装置などのコストがかかるが、既存の鉄塔を利用して敷設すればコストも抑えられる。導入コストはかかるが、季節の需要変動や震災などの災害時の国としてのセキュリティーと社会コストをミニマムにすることを考えたら、全国で連携するメリットは大きい」
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【用語解説】黒川浩助
くろかわ・こうすけ 早大第一理工卒。1965年通産省工業技術院(現産業技術総合研究所)入所。96年東京農工大教授(現名誉教授)、2008年から東工大特任教授。07年に再生可能エネルギー協議会を設立し代表。71歳。東京都出身。